ボルボ・カーズとノースボルト、イェーテボリに研究開発センターを開設 バッテリーの開発と製造へ300億クローネを投資

all 業界ニュース

ボルボ・カーズとノースボルトは12月13日、バッテリーの開発と製造への300億クローネ(約3,759億円)の投資の一環として、イェーテボリに共同研究開発(R&D)センターを開設すると発表した。

2022年に操業を開始するこの研究開発センターでは、イェーテボリで数百人の雇用を創出。ボルボ・カーズは、バッテリーセルの開発や製造をエンド・ツー・エンドのエンジニアリング能力の一部とする数少ない自動車ブランドの一つとなる。

ボルボ・カーズとノースボルトは、今年初めに両社が発表したパートナーシップに続き、次世代のボルボの電気自動車用のバッテリーの開発と、それらの持続可能な生産のための合弁会社を設立するという法的拘束力のある契約を締結した。イェーテボリに新たな研究開発センターを設立した後、ヨーロッパに新たな製造工場を建設し、次世代の電気自動車であるボルボとポールスターの車両に搭載するために特別に開発された、次世代バッテリーセルを生産する。工場の建設予定地は、2022年初頭の決定を予定している。

R&Dセンターは、ボルボ・カーズのR&D部門や、スウェーデンのヴェステルオースにあるノースボルトの既存のイノベーション・キャンパス「ノースボルト・ラボ」に近接しており、バッテリー技術の開発における相乗効果と効率性が確保されるとしている。

また今回の協業は、航続距離や急速充電時間など、ボルボのドライバーが望むものを提供するオーダーメイドのバッテリーの開発に焦点を当てており、ボルボ・カーズでは、ノースボルトと、バッテリーの真のエンド・ツー・エンドシステムを構築し、バッテリーを開発・製造。バッテリーは、電気自動車における最大のコスト要因であり、カーボンフットプリントの大部分を占めるため、深い垂直統合が重要となると述べている。

R&Dセンター開設について、ボルボ・カーズのCEOであるホーカン・サムエルソン氏は、「ノースボルトとの協業により、次世代の電気自動車であるボルボ車のために、高品質で持続的に生産されるバッテリーの供給を確保することができます。これは、完全な電気自動車メーカーへの変革において、我々のコア・コンピタンスとその地位を強化するものです」と語った。

また、ノースボルトのCEOであるピーター・カールソン氏は、「ボルボ・カーズは、ヨーロッパで製造され、カーボンフットプリントが非常に少なく、車両と最適化されることにより、次世代の電気自動車で最高の性能を発揮するバッテリーセルの供給体制を構築する上で、素晴らしいパートナーです」とコメントした。

共同バッテリー工場について、ボルボ・カーズとノースボルトは、ヨーロッパに適切な場所を見つけるための選定プロセスの最終段階に入っており、工場の年間生産能力は最大50ギガワット時(GWh)で、年間約50万台にバッテリーを供給する規模になるという。2023年に建設を開始し、2026年には大規模な生産を開始する予定で、最大3,000人の雇用を見込んでいるとしている。

ノースボルトとの協業は、バッテリーの供給契約に加えて、ボルボ・カーズの野心的な電動化計画の一部であるヨーロッパにおけるバッテリーセルの必要量を確保するもので、ボルボ・カーズでは、この10年間の半ばまでに新車販売の50%を電気自動車にし、2030年までに100%を電気自動車販売することを目標としている。

Tagged