国土交通省は、6月30日、国連欧州経済委員会自動車基準調和世界フォーラム(WP29)第178回会合において採択された、排出ガス・燃費性能の評価方法(WLTCモード法)の改訂を日本に取り入れるため、道路運送車両の保安基準の細目を定める告示等を改正したことを公表した。なお、公布・施行は令和2年6月30日、適用義務化は令和3年10月1日(新型車)となる。
自動車の環境基準について、国際的な整合性を図り大気環境の保全等を確保するため、日本は国際連合の「車両等の世界的技術規則協定」に平成11年に加入し、現在、国際的な技術基準である「世界技術規則」について議論を行っており、乗用車等の排出ガス・燃費試験法においては、平成28年10月に、世界技術規則第15号の「乗用車等の国際調和排出ガス・燃費試験法」(以下「WLTCモード法」)を国内導入したところだが、令和元年6月の国連欧州経済委員会自動車基準調和世界フォーラム(WP29)第178回会合において、WLTCモード法の改訂が採択された。
国交省は、上記の状況を踏まえ、日本において当該改訂後のWLTCモード法による排出ガス・燃費性能の評価等を実施するため、道路運送車両の保安基準の細目を定める告示(平成14年国土交通省告示第619号。)及び道路運送車両の保安基準第2章及び第3章の規定の適用関係の整理のため必要な事項を定める告示(平成15年国土交通省告示第1318号)について改正を行ったと説明している。
<改正の概要>
- 超小型モビリティのように、最高速度が制限された電気自動車について、車両に適した走行モードを規定
- シャシダイナモメータ上で試験走行を行ったときの実際の車速と目標車速との乖離を表す指標について、より正確に走行モードに追従するよう許容幅の要件を規定
- その他、所要の改正