コンチネンタルとパイオニア、統合コックピット開発における戦略的パートナーシップの締結に合意

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コンチネンタルとパイオニアは、今後車両への搭載増加が見込まれる統合コックピットの開発において、戦略的な提携を行うことに合意したと発表した。この協業は、両社のインフォテインメントに関する技術を組み合わせ、車室内における新しいユーザーエクスペリエンスを用いたインフォテインメントシステムを開発し、アジア市場を中心に提供していくことを目指すという。

協業を通じて、パイオニアのインフォテインメントソリューションがコンチネンタルのコックピット・ハイパフォーマンス・コンピュータ(HPC)に統合。パイオニアの広範囲なソフトウェアパッケージとコンチネンタルのHPCの統合は、車両メーカーにおけるコックピットシステムの開発に大きな可能性を提供するとともに、車両アーキテクチャの統合のトレンドとコックピットにおける機能範囲の急速な拡大にともなうソフトウェアの複雑化へ対応でき、ドライバーや搭乗者へ最適な手法で幅広い情報を伝える統合コックピットの開発が可能となる。車両メーカーは、インフォテインメントの幅広いソフトウェアパッケージを活用したコックピットシステムを柔軟に開発できるようになるという。

コンチネンタルのヒューマン・マシン・インターフェースビジネスユニット責任者であるフランク・ラーベ氏「ユーザーエクスペリエンスは、車両の知覚領域の開発において、ますます重要な役割を果たしています。特に、操作の安全性、快適なデザイン、高機能性が最も重要です。当社のコックピット・ハイパフォーマンスコンピュータ(HPC)は、さまざまなソースからのサブドメイン全体のシームレスな統合などを含む要件を完全に満たしています。パイオニアは、当社の完璧で最適な協業パートナーであると考えています」とコメントした。

また、パイオニアのモビリティプロダクトカンパニーの責任者である髙島直人氏は「コンチネンタルは集合計器と車両安全システムに関する優れた知見を持っており、当社は、OEMとアフターマーケット両方で40年以上に渡るグローバルでのマーケティング経験を通じて得られたカーエンタテインメントの知見を持っています。両社の知見は、ますます高機能化が進む中、安全で直感的な操作が可能な次世代HMIの提供において欠かすことができません。両社は、究極のユーザーエクスペリエンスを提供することを目的として、互いの知見を持ち寄り、コンセプト実証を通じて新しいアイディアを生み出し、具現化する取り組みを始めています」と今後の展望を述べた。

これまで、車両のヒューマン・マシン・インターフェースは基本的に、2つのディスプレイに実装された2つの独立した領域、ドライバーへ情報を表示するメーターパネルと、ドライバーと助手席用のセンタースタックディスプレイで構成されていた。インフォテインメント関連は、センタースタックディスプレイに集中していましたが、情報、サービス、機能の相互コネクティビティに対する高まりにより、この構造はもはや理想的ではなくなっている。それに対し、コンチネンタルのコックピット・ハイパフォーマンス・コンピュータ(HPC)を搭載した統合コックピットは、車両内のすべてのディスプレイと操作要素を統合したユーザーインターフェースを実現するという。

この統合コックピットでは、コンテンツを表示制限に関係なく表示でき、ユーザーが個別に配置することも可能なので、予想される重大な場面毎に本当に必要な情報のみ優先して表示できる。一方、自動運転モードでは、すべてのサービスとアプリがドライバーへ提供される。継続的に更新または修正できる単一のハードウェア上で、操作システムと異系統なすべてのシステムを分離する構造により、これらの快適性と安全性の向上が図られている。その実現のためには、ハードウェアに関係なく、単一の高性能コンピュータで多くのソースに付随するソフトウェアを提供する必要があり、協業を通じて両社は、コンチネンタルの高性能なプラットフォームを柔軟に活用することを目指す。

ラーベ氏は「特にアジア市場は自動車のデジタル化分野に高い関心があり、ダイナミックです。このたびの戦略的協業を通じて、双方にとって強みと知見を理想的に組み合わせることができると信じています。このプラットフォームは、ソフトウェアを柔軟に実装でき、コックピット・ハイパフォーマンス・コンピュータは協業を促進する技術的基盤となります」とアジア市場での展開を目指す背景を説明した。

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