クラリオンは、自社の自動遠隔出庫(長距離呼び寄せ)システム「Long Range Summon(ロング レンジ サモン)」が、2019年度グッドデザイン賞を受賞したことを発表した。
今回受賞した「Long Range Summon」は、受賞展に加え、92名のグッドデザイン賞審査委員の関心を集めたデザインを各人のコメントと共にいち早く展示する、私の選んだ一品 – 2019年度グッドデザイン賞審査委員セレクションにも展示される。
「Long Range Summon」は、長距離の自動遠隔出庫システムで、限定したエリアにおける低速自動運転を実現するシステムとして開発が進められている。システムを構成する主な技術は、「センサーフュージョン技術」「コネクテッド技術」「位置情報制御技術」の3技術で、これらの「統合技術」で成り立っている。
クラリオンは、商業施設などの駐車場において、店舗の出入口などからスマートフォンで車両を呼び出すことができる自動遠隔出庫システムで、帰宅時にドライバーは車両まで戻ることなく、出入口など人目に付く場所で乗車が可能なため、ドライバーの利便性向上だけでなく、近年増加している駐車場内で発生する犯罪を未然に防ぐことにも寄与すると説明している。
<審査委員のコメント>
自動運転には様々なレベルや実現手法があるが、本製品は、主に商業施設の駐車場などにおいて、往路をドライバーが運転することでその経路を記憶し、復路は歩行者などの周辺状況にも対応しながら自律運転を行うものである。完全な自律をめざさないことで、高額なセンサーやインフラ側の対応も必要とせず、導入のハードルを下げている点を高く評価したい。商業施設の駐車場に限らず、過疎地における高齢者の交通手段としての活用など、発展的な可能性にも期待したい。
【東京ミッドタウン・デザインハブ 第82回企画展 概要】
- 私の選んだ一品 : 2019年度グッドデザイン賞審査委員セレクション
- 会期:10月2日(水)~10月25日(金)
- 会場:東京ミッドタウン・デザインハブ(ミッドタウンタワー5F)
- URL:https://designhub.jp/exhibitions/5321/