国土交通省は、2019年7月5日に、工藤彰三国土交通大臣政務官より、国内乗用車メーカー8社に対し、「後付け安全運転支援装置の装備拡大等に向けた開発計画」を策定するよう要請したことを受け、各メーカーより報告を受けた今後の開発計画についてのまとめを発表した。
上記要請は、6月18日に開催された、「昨今の事故情勢を踏まえた交通安全対策に関する関係閣僚会議」でとりまとめられた、「未就学児等及び高齢運転者の交通安全緊急対策」において、高齢者の安全運転を支える更なる対策の推進のための取組みとして、「既販車への後付けの安全運転支援装置の開発を促進すること」等とされたことを踏まえてのことである。
【各メーカーから提出された今後の開発計画のポイント】
①新車対策
◆各社とも、サポカーSワイドについて、標準装備化等を進め普及を促進する。
<サポカーSワイドの装備>
- 歩行者対応の衝突被害軽減ブレーキ
- ペダル踏み間違い時加速抑制装置
- 先進ライト
- 車線逸脱警報
◆全8社の計画を基に、サポカーSワイドの販売台数に占める割合を推計すると、2019年度には約8割となり、2021年度までにさらに1割程度増加する見込み。
<サポカーSワイド販売台数割合予測(2019~2021年度) >
- 2019年度:79%
- 2020年度:88%
- 2021年度:90%
②既販車対策
◆トヨタ及びダイハツは、超音波ソナーによる前方障害物検知と強いアクセルの踏み込みを作動条件とする、後付けの「ペダル踏み間違い時加速抑制装置」を商品化しており、現在の対象車種は15車種であるが、年内に4車種追加するなど拡大中となっている。
◆トヨタ、ダイハツ以外の社においては、「ペダル踏み間違い時加速抑制装置」の商品化を検討中。多くの社で2020年夏以降の商品化を見込む。