8月3日(土)、4日(日)の両日、富士スピードウェイでシーズン最長の500マイル(約800km)レースとして行われたSUPER GT第5戦は、アクシデントで2度にわたるセーフティカーが導入される波乱のレースとなったが、大嶋 和也選手/山下 健太選手組 WAKO’S 4CR LC500 6号車が11番手スタートから見事な追い上げで勝利を挙げ、前戦タイに続く2連勝を飾った。また、14番手と後方スタートを強いられた平川 亮選手/ニック・キャシディ選手組の KeePer TOM’S LC500 37号車も粘り強い追い上げを見せ4位フィニッシュを果たした。
決勝では、当初の予定よりも10分遅れの午後1時40分、晴れ渡った空の下、気温33度、路面温度51度という暑さの中で、静岡県警の白バイとパトカーの先導による交通安全啓蒙パレードとフォーメーションラップに続き、177周、500マイル(約800km)という長丁場で競われる決勝レースのスタートが切られた。
レースは2度のセーフティカーランなどもあり、規定の最大延長時間、午後6時40分経過をもって終了。山下選手の駆る6号車が、予定よりも2周少ない175周目に振られたチェッカーをトップで受け、前戦タイに続き2連勝を挙げた。また、この勝利により、ドライバーズランキングで首位の6号車は、2位の37号車との差を16ポイントに拡げることとなった。37号車も、ほぼ最後尾14番手から追いあげて4位でフィニッシュし、ランキング2位の座を死守した。
大嶋和也選手は、「前回優勝したことでハンデもかなり厳しい状況で、しぶとく戦うレースをしなければいけないんだろうなと思って来ました。しかし走り出してみると思いのほかクルマが速く、セッティングも決まっていてエンジンも速く、タイヤもフィーリングが良くて、これはちょっと上位進出もあるんじゃないかと感じてレースに臨みました。レースでは無理をせず淡々と走っていたら、いつの間にか上位にいたという感じです。ピットに入るタイミングも、たまたま僕らが入ろうとしていた周にセーフティカーが出てくれて、きわどいタイミングだったんですがあれが大きかったです。その後はとにかくクルマとタイヤを守りながら、絶対にミスしないように気をつけて走るだけでした。これでハンデも更に重くなり、どうなるのか予想もつかないんですが、次のオートポリスは例年荒れるサーキットですし、クルマが決まっていれば意外とチャンスはあるのかなと思います。残り3戦、こんなチャンスはなかなか来ないと思うので、逃さないように、次戦からも1点でも多く取れるようにしっかり戦っていきたいと思います。」とコメント。
また山下健太選手は、「前回勝って、今回も表彰台手前くらいまでを目指して頑張っていたんですが、ここまで来られるとは思いませんでした。予選一発ではハンデの影響で少し後方グリッドになってしまいましたが、昨日の練習走行から、ロングランのペースは他車と比べてもあまり遜色ないというのは分かっていました。追い上げていけるかなとは思っていましたが、本当に勝てるとは思っていませんでした。ピットが一番キーポイントだったと思いますが、そこで大分差が開いたので、最後は安全に走る、ゴールすることだけを考えていました。素晴らしい作戦とクルマを作ってくれたチームに感謝します。(ポイントランキングで2位との差が)16点と聞いて、意外と開いていないなという印象で、次戦はかなり厳しいと思いますが、チャンピオンに向けて出来る限りポイントを取りに行きたいと思います。」とコメントした。