TOYOTA GAZOO Racing(以下「TGR」)は9月12日、GRヤリス「Aero performance package」をRZ“High performance”およびRCに設定し、10月1日より全国のトヨタ車両販売店にて発売すると発表した。
GRヤリス「Aero performance package」は、モータースポーツやサーキット評価の現場で出た課題一つ一つに向き合い、プロドライバーとともに目標とする性能に妥協を許さず開発した、モータースポーツで得た知見を織り込んだモデル。
Aero performance packageは、スーパー耐久シリーズや全日本ラリー選手権から気づけた課題一つひとつに向き合い、プロドライバーとともに理想を追い求め妥協することなく調整を重ねた、①ダクト付きアルミフード、②フロントリップスポイラー、③フェンダーダクト、④燃料タンクアンダーカバー、⑤可変式リヤウイング、⑥リヤバンパーダクトの計6アイテムを設定。6アイテムすべてを同時装着することで効果を最大化し、GRヤリスの冷却性能と空力性能の向上を実現する。
<「Aero performance package」概要>
①ダクト付きアルミフード
全日本ラリー選手権参戦車において先行で開発し、GRMNヤリスに採用したカーボン製フードと同形状のダクト付きアルミフードを設定。高速走行中、エンジンルーム内の熱をダクトから放出し、冷却効果を向上。
②フロントリップスポイラー
スーパー耐久シリーズで学んだ高次元の空力バランスを実現するために、フロントリフトの発生を抑え、フロントの接地感と空力バランスを高め、車両のトータルリフトバランスを向上。当初はこのフロントリップスポイラーを除く5点のアイテムを検討していたが、プロドライバーの大嶋選手からのフィードバックを受け、より高次元のバランスを目指し、最終的にこのフロントリップスポイラーを追加採用するに至った。
③フェンダーダクト
ホイールハウス内に溜まる空気を後方へ放出させることで、ノーズダイブ時のステアリングフィールや、コーナー入り口での操縦安定性を向上する。
④燃料タンクアンダーカバー
スーパー耐久シリーズ参戦車両の安全燃料タンクの下部をフラット形状にするアイデアを採用。ボディ下部の空気の流れを最適化し、空力性能を向上する。
⑤可変式リヤウイング
大型のリヤウイングは高速域での操縦安定性に寄与し、またブレーキング時のスネーキング現象を抑制。可変式のため、サーキットなどの走行シーンに応じてウイングの角度を変えることが可能。
⑥リヤバンパーダクト
リヤバンパーにおけるパラシュート効果を抑制し、Cd値を低減。過酷なレース条件下であるスーパー耐久シリーズの現場で、空力負荷によりリヤバンパーが外れたことを起点に、モータースポーツ特有の厳しい環境に対応するため開発。
<GRヤリス RZ“High performance” + Aero performance package 主要諸元>
- 全長×全幅×全高(㎜):3,995×1,805×1,455
- ホイールベース(㎜):2,560
- トレッド(フロント/リヤ)(㎜):1,535/1,565
- 乗車定員(名):4
- 車両重量(㎏):1,290(GR-DAT搭載モデルは1,310)
- エンジン:直列3気筒インタークーラーターボ
- 型式:G16E-GTS
- 内径×行程(㎜):87.5×89.7
- 総排気量(ℓ):1,618
- 最高出力(kW[PS]/rpm):224[304]/6,500
- 最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm):400[40.8]/3,250~4,600
- トランスミッション:iMT(6速マニュアルトランスミッション)or GR-DAT(8速オートマチックトランスミッション)
- 駆動方式:スポーツ4WDシステム“GR-FOUR”電子制御多板クラッチ式4WD(3モード選択式)
- 差動装置(フロント/リヤ):トルセン®LSD/トルセン®LSD
- サスペンション(フロント/リヤ):マクファーソンストラット式/ダブルウィッシュボーン式
- ブレーキ(フロント/リヤ):ベンチレーテッドディスク(18インチアルミ対向4ポットキャリパー)/ベンチレーテッドディスク(16インチアルミ対向2ポットキャリパー)
- ホイール:BBS製 鍛造アルミホイール 8J インセット45mm
- タイヤ(フロント・リヤ):225/40ZR18 ミシュラン Pilot Sport 4S
- 燃料タンク容量(ℓ):50
【希望小売価格】