マツダは4月18日、モデルベースリサーチ（MBR）を活用した断熱吸音部材の開発が「令和7年度科学技術分野の文部科学大臣表彰」の「科学技術賞（開発部門）」を受賞したと発表した。
文部科学省では、科学技術に関する研究開発、理解増進などにおいて顕著な成果を収めた研究者・開発者を「科学技術分野の文部科学大臣表彰」として顕彰している。今回マツダが受賞した「科学技術賞（開発部門）」は、日本の社会経済、国民生活の発展向上等に寄与し、実際に利活用されている画期的な研究開発およびその発明者を対象としている。
受賞対象となったマツダの技術は、同社と工学院大学、広島大学、東北大学との共同研究によるもので、断熱吸音部材の開発プロセスを変革する技術として開発。材料開発を効率的に進めるモデルベースリサーチ（MBR）を基盤技術として採用し、実際の部材の微細構造を分析できる解析モデルや、部材の断熱・吸音・制振機能を同時に性能予測できる計算モデルを構築した。
今回の受賞では、上記技術により高水準の断熱・吸音・制振機能を備えた部品の効率的な開発が可能となったことにより、自動車の快適性向上、軽量化、CO2排出量削減に貢献する他、特殊な機器やスキルを必要としないことから、様々な規模および分野の研究開発への応用が期待できる点が評価された。
＜令和7年度科学技術分野の文部科学大臣表彰「科学技術賞（開発部門）」＞
- 受賞対象：モデルベースリサーチ技術を活用した革新断熱吸音部材の開発
- 受賞者：桂 大詞 氏（マツダ）、山川 啓介 氏（マツダ）、山本 崇史 氏（工学院大学）、中谷 都志美 氏（広島大学）、稲葉 賢二 氏（東北大学）
