三菱自動車は3月20日、「エクスフォース」のハイブリッドEV（以下「HEV」）モデルを新たに設定し、同日、タイ・バンコクで世界初披露した。
同モデルは、タイにおける生産・販売会社であるミツビシ・モーターズ・タイランドのレムチャバン工場で生産し、同日よりタイで受注を開始。3月24日から開催される第46回バンコク国際モーターショーにも出展する。
エクスフォースは、「Best-suited buddy for an exciting life（毎日を愉しく過ごすことができる頼もしい相棒）」をコンセプトに、アセアン地域での使われ方にこだわって開発。スタイリッシュかつ力強い本格的なSUVデザイン、取り回しの良いコンパクトなボディサイズ、5人乗車でも広々とした快適な居住空間などを特長とした5人乗りのコンパクトSUV。2023年11月にインドネシアで発売した後、2024年にはベトナムやフィリピンなどのアセアン地域、中南米やアフリカ、中東などに展開を拡大した世界戦略モデルだ。
今回追加する新型エクスフォースのHEVモデルは、2024年2月にタイで発表、発売したエクスパンダー、エクスパンダークロスに続く三菱自動車のHEVシリーズ。
＜環境性能と動力性能を両立させた三菱自動車独自のHEVシステム搭載＞
パワートレーンには、プラグインハイブリッドEV（PHEV）由来の同社独自のHEVシステムを搭載し、より高効率で優れた環境性能と力強い加速性能を実現。
三菱自動車初となるエクスパンダーのHEVモデルから、HEVシステムを進化し、伝達効率を向上させた新開発のトランスアクスル及び、高速領域においてモーターをドライブシャフトから切り離すモーターディスコネクト機構を新規に追加することで、エネルギーロスを大幅に低減し、約24.4 km/Lの優れた燃費性能を実現。
ハイブリッド走行では2速ギアシステムを採用し、高速走行時の静粛性と登坂時の加速性を両立した他、モーター、ジェネレーター、トランスミッションを一体化することで、高周波ノイズを大幅に低減し、EVらしいシームレスな走行フィーリングを実現した。
走行モードはEVモード、ハイブリッドモード、回生モードで構成され、走行状況や駆動用バッテリー残量に応じて、システムが最適な走行モードを自動で選択して低燃費化するとともに、力強く気持ちのよいモータードライブを実現。
高出力なモーター、ハイブリッド専用に開発した高性能な駆動用バッテリーを採用しているのの加え、エンジンはエクスパンダーのHEVモデルにて初搭載された、熱効率に優れたHEV専用の1.6リッター DOHC 16バルブ MIVECエンジンを従来より高出力化して搭載。
FF方式の2WDをベースに、アクティブヨーコントロール（AYC）を始めとした独自の四輪制御技術により、ドライバーの意のままに操れる優れた操作性も実現した。
＜「Silky & Solid」をコンセプトとした内外装デザイン＞
◆外装
優雅さと堅牢性を融合させた「Silky & Solid」をコンセプトに作りあげられたスタイリッシュかつ力強い本格的なSUVデザインを採用。シルクのように滑らかな軽やかさを表現したボディ上部に対し、SUVらしい力強くソリッドなプロポーションとしたボディ下部と、183mmの最低地上高や、空力性能を向上した専用の18インチアルミホイールと大径タイヤによって悪路走破性を確保。
また、コンセプトに合わせて進化した「ダイナミックシールド」は、フロントグリルを左右バンパーでプロテクトする造形と立体的に一体化させることで、奥行き感のあるスポーティなフロントフェイスを表現した他、立体的な面構成にメリハリをつけたボディサイドがSUVの逞しさや躍動感を表現。
さらに、LEDデイタイムランニングランプ、LEDテールランプ、電動車の先進性を表現するブルーをアクセントカラーにした「HEV」バッジをフロントグリルとテールゲートに、「HYBRID EV」バッジをフロントドアに装備した。
車体色には、ホワイトダイヤモンド、エナジェティックイエロー、レッド、グラファイトグレーメタリックにはルーフカラーがブラックの2トーンカラーを設定。モノトーンはホワイトダイヤモンド、グラファイトグレーメタリック、ブレードシルバーメタリック、ジェットブラックマイカの計8色を設定した。
◆内装
水平基調の「HORIZONTAL AXIS（ホリゾンタル・アクシス）」コンセプトのインストルメントパネルを採用し、前方の視認性を高めるとともに、悪路走行時の車体姿勢の変化をつかみやすくした他、パネルのパッド素材には、モダンで洗練された印象を与えながら汚れにも強い実用性の高いメランジ生地を採用。
また、12.3インチのスマートフォン連携ディスプレイオーディオとデジタルドライバーディスプレイを一体化させた大型のモノリス形状のパネルと、コンパクトなパワーシフトによってHEVらしい先進感を演出した。
＜すべての乗員が心地よく過ごせる快適性と高い実用性や安全性＞
コンパクトなボディサイズでありながら、すべての乗員がゆったりと過ごせる広々とした室内空間を実現した他、便利で豊富な収納と多彩なラゲッジルームを用意。他にも、ヤマハ株式会社と共同開発したオーディオシステム「ダイナミックサウンドヤマハプレミアム」、直感的な操作を実現する12.3インチのスマートフォン連携ディスプレイオーディオ、アセアンの安全基準に配慮した先進運転支援機能「Mitsubishi Motors Safety Sensing」（ADAS）を搭載。
＜走行状況や天候・路面によって最適な走りを実現する7つのドライブモード＞
EV走行のための2つのモードに加え、路面状況に応じて最適な操縦性と駆動制御を行う5つのモードの、合計７つのドライブモードを設定。各モードはスイッチ一つで簡単に切替えることができ、ブレーキ制御、エンジン制御、モーター制御、ステアリング制御を駆使し、タイで想定されるさまざまな路面に対応する優れた走破性を実現。
