マツダは3月14日、「CX-80」「CX-60」などのラージ商品群4車種に採用している車体構造接着技術が、第57回市村賞(主催:公益財団法人市村清新技術財団)において「市村産業賞 貢献賞」を受賞したと発表した。
市村賞は、科学技術の進歩や産業の発展に貢献した技術開発者を表彰するもので、今回、マツダが受賞した「市村産業賞 貢献賞」は、優れた国産技術を開発することで産業分野の発展に貢献・功績のあった技術開発者を対象としている。
今回受賞対象となったのは、国内および欧州向けのCX-80とCX-60、北米向けのCX-90とCX-70に採用している技術。車体構造とその接合部に着目。MBD(Model Based Development)・MBR(Model Based Research)を活用して、車体構造に伝わる振動現象と接着剤の機能向上に関して研究し、同技術を開発。
路面からの振動が入る部分の剛性を高める目的と、振動が室内へ伝わる経路の減衰力を向上させる目的の、2種類の構造用接着剤を接着剤メーカーと共同で開発、接合部に適用することで、静粛性や安定感を高めるとともに、従来困難だったアルミニウムと鋼板の接着にも利用できることから、車体の軽量化にも貢献。
また、低温・短時間の加熱による硬化・接着が可能であり、製造時のエネルギー節減効果がある他、振動・騒音の対策として自動車以外への応用も期待できる。
<受賞概要>
- 名称:市村産業賞 貢献賞
- 受賞対象:振動・騒音の抑制と低温硬化を実現する自動車の構造接着技術
- 受賞者:麻川 元康、氷室 雄也、山本 研一