マツダ、発電機としてロータリーエンジンを搭載したPHEV「MX-30 ロータリーEV」の予約受注を開始

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マツダは9月14日、同社独自のロータリーエンジンを発電機として使用するPHEV「MX-30 Rotary-EV(ロータリーEV)」を発表し、全国のマツダの販売店を通じて予約受注を開始した。発売は11月を予定している。

マツダ初の量産バッテリーEVとして2019年に世界初公開されたMX-30は、2020年にマイルドハイブリッドモデルを国内に導入。2021年にEVモデルが追加発売された。カーボンニュートラル実現に向けたマルチソリューション戦略を体現するモデルで、環境に配慮した素材を積極的に採用し、生産工程における環境負荷低減に等取り組んでいる。

今回発表したMX-30 ロータリーEVは、 EVとシリーズハイブリッドの強みを融合し、EVとしての使い方を拡張した新しいPHEVだ。7.8kWhのリチウムイオンバッテリーと、50リッターの燃料タンクを搭載し、ユーザーの日常使用の実態調査を踏まえたEV走行距離107kmを実現。さらに、発電機としてロータリーエンジンを搭載することで、さらなる長距離走行を可能とした。

また、高速道路や登坂時等ロータリーエンジンで発電しているときも、すべての走行シーンをモーターで駆動。バッテリーの残量を温存しておきたい時や、長距離移動時等は、走行中にロータリーエンジンによる発電を行い、バッテリーに必要な電力を供給。薄型で高出力なジェネレーター、最高出力125kWを発生する高出力モーターと組み合わせて同軸上に配置し一体化することで、環境、走り、電動車としての利便性をうまくバランスさせた使い方が可能となった。

他にも、普通(AC)充電と急速(DC)充電の両方の充電方式に対応している他、走行シーンや使用用途に応じて選択できる“ノーマルモード”、“EVモード”、“チャージモード”の3つのモードを設定。スマートフォンアプリ“MyMazda”を利用することでクルマから離れた場所でも充電状態が確認できる。

外部給電としてV2L(Vehicle to Load)やV2H(Vehicle to Home)に対応。1500Wまで対応可能なAC電源を荷室に、走行中でも使用できる150WのAC電源をフロントコンソールに設置。別売りの可搬型外部給電器を使用すれば3000Wまたは4500Wまでの給電が可能だ。

家庭への電力供給として、別売りの建物に設置する充放電に接続することで、17.8kWhのバッテリー満充電と燃料タンク満タンのロータリーエンジンによる発電の組み合わせで、一般的な家庭での1日の使用電力量を10kWhとした場合、約9.1日分の電力供給が可能だという(マツダ調べ)。

さらに、従来のホワイト内装“モダン コンフィデンス”とブラウン内装“インダストリアル クラシック”の他、新たにブラック内装“ナチュラル モノトーン”が追加された。

加えて、ロータリーエンジンの復活を象徴する“Return”(リターン)の頭文字から取った“R”を車名に採用した特別仕様車「エディションR」もラインナップ。黒基調の車体色と内装色に、ルーフサイドにはマツダ初の乗用車である「R360 クーペ」のルーフ色を復興したマローンルージュメタリックを差し色として採用。また、フロアマットやシートのヘッドレストには、ローターの形状を模したバッジやエンボス加工などの専用デザインが施されている。

【希望小売価格】423万5000円~491万7000円

 

 

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