スズキは6月16日、同社の鈴木修相談役が2020年3月、ハンガリー政府より「大十字功労勲章」を受章したと発表した。同賞は同国の勲章の中で民間人に授与される最高の勲章となる。
スズキは、ベルリンの壁崩壊前よりハンガリー政府との交渉を開始し、1991年にマジャールスズキ社を設立、翌1992年に同国で初めての乗用車生産を開始した。今回は、自動車産業を通じてハンガリー経済の発展に貢献したことにより受章した。
叙勲伝達式は新型コロナウイルス感染拡大により延期されており、2022年6月8日にハンガリー・ブダペストの大統領官邸においてノヴァーク大統領、オルバン首相列席のもと執り行われ、ノヴァーク大統領より勲章が授与された。
叙勲伝達式において、ハンガリーのシーヤールトー外務貿易大臣は、「鈴木修氏は、日本とハンガリーの経済協力の継続的発展における盟友であり、ハンガリーの評判を世界中に広めてくださった我が国の偉大な友人です。スズキはハンガリーを信頼し、勇気を持って投資を決断されました。」と語った。
また、鈴木修相談役は、「1991年に設立したマジャールスズキが、31年たった今日まで発展、成長できましたことにつき、政府の皆様、従業員の皆様、そしてマジャールスズキを愛して下さる全てのお客様に感謝申し上げます。特に、マジャールスズキで最初に製造、販売したスイフトがハンガリーの皆さんに『我々のクルマ』と呼ばれ、大変かわいがっていただいたことは、今でも忘れることができません。これからもハンガリーとのご縁を大切にするとともに31年間つとめておりますハンガリー名誉総領事をこれからも続けてまいります。」と述べた。
スズキはハンガリーにおける子会社マジャールスズキ社にて、2021年度に乗用車約10万台、累計では約370万台を生産。同国内での販売及び100以上の国・地域への輸出を実施している。なお、鈴木修相談役はインド、パキスタンからも勲章を受章している。