オール2階建ての新幹線として親しまれてきたJR東日本のE4系Maxが、2021年10月1日に定期運行を終了する。数々の記念メダル製作を手がけてきたグローバル産業㈱(本社:東京都中央区)ではMaxの引退を惜しみ、後世に記憶をとどめるため記念メダルを製作した(10月1日発売予定、JR東日本商品化許諾)。
発売されるメダルは3タイプあり、純金〈大〉(直径50㎜、重量60g、販売数100個)、純金〈小〉(直径33㎜、重量24g、販売数100個)、純銀(直径50㎜、重量70g、販売数1000個)の3タイプで、このほか純金〈大〉と純銀の2点セットも用意されている(販売数100セット)。
メダルの表面には、中央にE4系車両が描かれ、上部に「ありがとう! E4系」の文字、下部に「2021」の文字が配されている。また、裏面はE4系が走行した路線図が描かれ、それを取り囲むように上部に「世界最大級の定員・二階建て車両」と、下部には「令和三年十月一日」と定期運行終了日が和暦で表記される。
価格(税込)は、純金〈大〉が99万円、純金〈小〉が39万6000円、純銀が3万6300円、2点セットが102万6300円となっている(純金メダルは造幣局品位検定極印入り)。いずれも専用ケース入り、保証書付き。
JR東日本では、1991年(E1系)に続き1997年(E4系)に“オール2階建て”の新幹線を導入した。その背景には、当時増えつつあった新幹線を利用した“遠距離通勤客”に対応するためだった。通勤時間帯の列車を増発するにも限りがあり、列車1本あたりの定員を増やすしかなかった。このE4系は16両連結(8両+8両の2編成)で、高速鉄道では世界最大の1634人が乗車できた。
一方、新幹線も進化して営業運転のスピードアップが図られ、現在、東北新幹線の一部区間では最高速度時速320㎞と高速化(それ以外の区間では時速275㎞、あるいはそれ以下)。重量のかさむオール2階建て新幹線の最高速度は時速240㎞にとどまり、スピードアップに対応できなくなったことも定期運行から“引退”する要因の一つといわれている。