マクラーレン、次世代のハイパフォーマンス・ハイブリッドスーパーカー「マクラーレン・アルトゥーラ」を発表

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マクラーレンは、次世代のハイパフォーマンス・ハイブリッドスーパーカー「McLaren Artura(マクラーレン アルトゥーラ)」を2月17日に発表した。

 

Arturaは、マクラーレン初のシリーズ生産ハイパフォーマンス・ハイブリッド・スーパーカーで、マクラーレンの哲学である超軽量エンジニアリング、特徴的なデザイン、比類ないパフォーマンス、優れたダイナミクス、革新的テクノロジーといった、マクラーレンの全モデルに備わる特質を採用。加えて、電動化によるスロットルレスポンスの短縮、CO2排出量の削減、純粋なEVモードによる最長30kmの排出量ゼロの走行を実現した。

 

ベースからすべてが新しくなった「Artura」は、エンジニアやデザイナーにとって、 Eモーターとバッテリーパックなど、ハイブリッド・パワートレインの要素を付け加えながら、いかにしてマクラーレンの超軽量エンジニアリングの哲学を守るかが主な課題となった。

 

【新マクラーレン・カーボン・ライトウェイト・アーキテクチャー(MCLA)を採用】

厳格な重量削減プログラムは、シャシー・プラットフォーム(これがデビューとなる新マクラーレン・カーボン・ライトウェイト・アーキテクチャー(MCLA)を採用)から、独特のコンパクトなHPHパワートレイン、電気系統で使われる配線の重量(10%の削減に成功)まで、Arturaのあらゆる範囲にまでおよび、結果として最軽量の乾燥重量1,395kgを達成。ハイブリッド・コンポーネントの総重量はわずか130kg(うちバッテリーが88kg、Eモーターが15.4kg)で、DIN車両重量は1,498kgとなっている。これは、ハイブリッド・パワートレインを搭載“しない”スーパーカーと同等であり、Arturaに超軽量というアドバンテージをもたらしている。MCLAはHPHパワートレイン専用に最適化されており、シェフィールド地方のマクラーレン・コンポジット・テクノロジーセンター(MCTC)にて製作される。

 

マクラーレン・オートモーティブCEO マイク・フルーウィット氏は、「マクラーレンの経験と専門性を一滴残らずArturaに注ぎ込みました。この新しいハイパフォーマンス・ハイブリッドモデルは、マクラーレンの特徴として名高いあらゆるパフォーマンス、ドライバーとの一体感、優れたダイナミクスに、EVモード走行が可能なドライビング性能が上乗せされています。Arturaの登場は、マクラーレンにとって歴史的な瞬間であるばかりでなく、今後このモデルを感性と理性の、あらゆるレベルで堪能されるオーナーの皆様にとっても、スーパーカー界全体にとっても、画期的な瞬間といえます」と語った。

 

【新しいツインターボ3.0リッターV6ガソリンエンジン、Eモーター、高エネルギー密度バッテリーパックで構成されたパワートレイン】

Arturaのパワートレインは、新しいツインターボ3.0リッターV6ガソリンエンジンと、Eモーター、高エネルギー密度バッテリーパックで構成され、合計で最高出力680PS(671bhp)/最大トルク720Nm(530lb ft)を発揮する。新型V6は、最高出力585PS(577bhp)でリッター200PSに迫り、最大トルク585Nmを発生。また、最高出力95PSのEモーターが最大225Nmのトルクを瞬時に発生し、0-100km/h(0-62mph)3.0秒という加速と、マクラーレンのスーパーカーで最もシャープなスロットルレスポンスを実現している。

 

また、パワートレインの設定は4モードから選択でき、そのうちEモードでは電気のみを使う排出量ゼロの走行が30km可能で、複合的な走行状況に最適なComfortモードでは、走行距離と効率性を最大化するため、ストップ&スタートモードの使用を拡張し、40km/h未満では内燃エンジンを停止するが、より大きな速度とパワーが求められる際は段階的に利用する。SportとTrackモードでは、低速域のレスポンスと加速のために、電力をよりアグレッシブに利用(“トルク・インフィル”)。これとは別のハンドリングモードでは、ドライバーの好みや天候、路面状況に合わせて、ダンパーの硬さとエレクトロニック・スタビリティー・コントロールの介入の程度を調節することが可能となっている。

 

「Artura」はマクラーレン史上最高の燃料効率50mpg超を誇り、CO2排出量は129g/km(EU WLTP複合モード)。バッテリーは総電力量7.4kWh、電気のみの航続距離は30kmとなっている。さらに、5年間の車両保証、6年間のバッテリー保証、10年間のボディ保証を付帯した。新しい軽量8速トランスミッションに、マクラーレン初の電子制御ディファレンシャルを搭載し、新コンセプトのリア・サスペンション、改良された電動油圧式ステアリング、プロアクティブ・ダンピング・コントロールにより、俊敏性、安定性、運動性能を強化した。

 

【スーパーカーらしいエクステリアデザイン】

エクステリアデザインでは、いかにもスーパーカーらしい低いノーズに、キャブフォワード、ハイテールのスタンスを採用。マクラーレン特有のディへドラル・ドアは、よりボディに沿って開閉し、ミラーはさらにタイトに折りたたまれて格納され、ドラマチックな雰囲気を演出。短いホイールベースと低いスタンスもさらにこれを強調しており、“シュリンクラップド(包装)” のような外観となった。フォルムは、空力性能と冷却のために気流を整え、パフォーマンスを最大化するよう造形されている。足回りでは、革新的なピレリCyber Tyre®テクノロジーを備える次世代のピレリP ZERO™ CORSAタイヤが、McLaren 600LTが履く究極のP ZERO™ Trofeo Rに匹敵するグリップレベルを実現。

 

【全てが新しくなったインテリア】

全てが新しくなったインテリアでは、ステアリングから手を離さずに主要コントロールの操作が可能なっており、8インチHDタッチスクリーンの新インフォテインメントシステムにより、先進運転支援システム(ADAS)の導入が可能となったほか、スマートフォンのミラーリング機能も装備している。コクピットも人間工学的に最適化され、カーボン・ファイバー製シェルやダッシュボード、ドアがスリムなため、ゆとりあるスペースを確保した。

 

【画期的なエレクトリカル・アーキテクチャーを採用】

画期的なエレクトリカル・アーキテクチャーの採用で、オーバー・ジ・エア(OTA)アップデート機能、盗難車両追跡機能(一部マーケットに限る)を備え、アップデートも可能となっている。

 

Arturaは現在、マクラーレン正規販売店でオーダーを受け付けており、納車は本年第3四半期を予定している。価格は本国イギリスで標準仕様185,500ポンド~。主要な仕様がほかに3種類あります。スポーティで機能的な美しさを特徴とする「パフォーマンス」、名前が示すとおりテクニカルでラグジュアリーな要素を中心にした「テックラックス」、よりアバンギャルドで大胆なルックスと印象の「ヴィジョン」となっている。

 

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