神奈川トヨタ、バリアフリー・UD推進で内閣府特命担当大臣奨励賞受賞

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神奈川トヨタ自動車(市川英治社長)は、内閣府による令和2年度バリアフリー・ユニバーサルデザイン推進功労者表彰で、内閣府特命担当大臣奨励賞を受賞。2020年12月16日に、表彰式が総理大臣公邸で行われた。

この受賞は、同社が取り組む「ユニバーサルエスコートマナー講習」の実施と、独自のタクシー乗降方法「神奈川トヨタ方式」の開発が、移動円滑化の促進に貢献した点を評価されたもの。いずれも2017年、トヨタのユニバーサルデザイン(UD)タクシー、JPN TAXI(ジャパンタクシー)発売が契機となった。

■ユニバーサルエスコートマナー講習

この講習は、タクシー乗務員向け接客応対向上オリジナルプログラム。高齢者や車いす利用客のエスコート方法や、視覚障害者へのガイドサポート、聴覚障害者への手話と手話以外の方法によるコミュニケーション、補助犬(盲導犬、聴導犬、介護犬)の種類に応じた対応等のプログラムを用意し、講習を行っている。

ユニバーサルエスコートマナーの主なポイントは、①声がけをして、②同意を得ることの二つ。「気配りだけでは思い込みになる可能性が非常に高く、声がけでその人のニーズを引き出すことが重要」と、講師を務めるネットワーク営業部ユニバーサルデザイン室・都丸美里室長。

これまで、54社で実施し、のべ4094人が受講した。この他、福祉イベントで車両展示を通じ、スロープ乗降にはスペースが必要なこと等、当事者理解の活動も進めている。

■神奈川トヨタ方式

ジャパンタクシーの発売当初、車いす乗降用スロープの取り付けで、工数の多さや煩雑さへの改善要望が利用者や事業者から多く寄せられた。同社では乗降用スロープの設置を簡便にする、オリジナル装置を付加した乗降方式を開発。動画無料配信サイトでの公開や、実車を使う講習も実施している(19年3月、メーカーも改良型を発売)。

オリジナル乗降方法の開発には、社内の多くの部署に協力を仰ぎ、繰り返し吟味し18年5月に完成させた。当初63あった工数を半分以下に減らし、所要時間も20分から約5分に短縮させた。「クルマの構造をよく知るスタッフ達の意見でこの方式が成り立っている(タクシー事業部営業室・横関秀樹室長)」と開発過程を振り返った。

また、同部ではタクシー事業の適正化・活性化に向け、最低限の投資で最大の効果のある様々な提案を行っていく。

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