フォルクスワーゲン グループ ジャパン（以下、VGJ）は12月10日、日本ユーザーが所有する「フォルクスワーゲン 1300 （ビートル） コンバーチブル」をドイツ本国のミュージアムに寄贈するため輸送したことを発表した。
VGJは11月25日、VGJ 豊橋本社に隣接している専用ふ頭から1台の1966年型「フォルクスワーゲン 1300（ビートル）コンバーチブル」（以下：「タイプ1コンバーチブル」）を、ドイツ・ブレーマーハーフェン港行きの輸送船「Gravity Highway」に載せた。このタイプ1コンバーチブルは、オーナーであった故・廣野元吉氏が1966年に大阪の株式会社 梁瀬（現・ヤナセ）・歌島店で購入し、54年間にわたって廣野家で乗り続けた。 生前の廣野氏は44年間、可能な限りメインテナンスはすべて自宅で自ら行い、このタイプ1コンバーチブルを終生の伴侶とした。同氏は、フォルクスワーゲンの設計思想やドイツ流のモノ造りを信奉しており、完全なコンディションを保ちながら乗り続けていた同車を、「なんとかドイツ本国のミュージアムに寄贈できないか」と望んでおり、その遺志を引き継いだ子息の廣野幸誠氏がドイツ領事館、ヤナセなどと協議の末にVGJを通じてウォルフスブルグの「Stiftung AutoMuseum Volkswagen （アウトムゼウム フォルクスワーゲン基金） 」と交渉を重ね、今回同ミュージアムに寄贈されることとなった。
幸誠氏は家族と共に、大阪から愛知県豊橋市のVGJ本社まで250kmのラストドライブを実施。 無事にタイプ1コンバーチブルを届け、登録書類など一式を引き渡した。VGJの従業員一同は、廣野氏の家族に花束を贈って歓迎した。
VGJでは、大阪からのラストドライブに同行しながら、廣野氏がなぜタイプ1コンバーチブルを購入し、どんな思いを持って乗り続けたのか。なぜミュージアムに寄贈したいと考えるようになったのか。また、それを引き継いだ幸誠氏はどんな行動を取ったのかなどのインタビューを実施。どんな経緯からウォルフスブルグのミュージアムに寄贈されることになったのかなどのストーリーをフォルクスワーゲン公式サイト（https://www.volkswagen.co.jp/ja/magazine/type1.html）に掲載している。
