独コンチネンタル、 電動ロボタクシーのタイヤコンセプトで欧州ゴムジャーナルのタイヤ技術賞を受賞

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独コンチネンタルは、 電動ロボタクシーのタイヤコンセプトでタイヤ技術賞を受賞したと発表した。なお、授賞式は9月中旬にバーチャルセレモニーで実施された。

 

欧州ゴムジャーナル(ERJ)が贈る「オートメーションへのジャーニー」賞の審査員は、コンチネンタルを同賞の6つのカテゴリーの総合優勝者、および名誉あるタイヤ技術賞の受賞者に指名した。英国を拠点とするこの業界誌は、未来の電動モビリティ・ソリューションであるコンチネンタルのタイヤコンセプト「Conti C.A.R.E.(コンチ・ケア)」を高く評価した。

 

Conti C.A.R.E.は、Connected:接続、Autonomous:自律、Reliable:信頼、Electrified:電化の略で、クラウドへのコネクティビティ―により、特にフリートオペレーターにとって効率的なモビリティ管理の手段を提供するホイール/タイヤコンセプト。 自動運転電気タクシーのフリートはその好例であり、未来のサスティナブル・モビリティ(持続可能な移動社会)の多くのコンセプトにおいて重要な役割を果たすとしており、2019年のフランクフルトモーターショーで未来のモビリティのためのソリューションを提供する技術として発表され、東京モーターショーでも展示された。

 

欧州ゴムジャーナルは、今回の審査では、コンチネンタルがイノベーション、IT、そしてひらめきのあるエンジニアリングをうまく融合させた点を高く評価したほか、「自動車業界全体に大きな影響を与える技術水準で自動車メーカーの要求を先読みした積極的なアプローチ」を採用している点も評価されたと書いている。

 

Conti C.A.R.E.は、タイヤの構造に組み込まれ、クラウドに接続されたセンサーを備えている。これらのセンサーは、タイヤトレッドの溝深さ、損傷の可能性、タイヤの温度、空気圧に関するデータを生成し、それらのデータを継続的に評価する。ContiSense(コンチ・センス)と名付けられたこの制御システムは、クラウドにリアルタイムでデータを送信し、そのデータを使用して、IT ツール:ContiConnect Live (コンチ・コネクト・ライブ)では車両管理者がモビリティの管理を効率的に行えるようにすると同時に、コンチネンタルのSilentWheel(サイレント・ホイール)コンセプトにおいては、ホイールリムが走行中に発生する振動を低減するため、快適な乗り心地も実現している。

 

また、ホイールに組み込まれた遠心ポンプによってタイヤの空気圧を能動的に調整するというアイデアも評価された。車両が加速すると、ホイール内の遠心力がポンプに作用して圧縮空気を生成。この耐圧技術により、タイヤの空気圧を常に理想的な範囲内に保ち、CO2排出量を持続的に削減することが可能となっている。余った圧縮空気は、一体型タンクに貯蔵されるが、増圧技術により、この圧縮空気は様々な運転状況に応じてタイヤ空気圧を即時に調整するために使用される。その結果、自動運転電気タクシーはタイヤの空気圧を上げることでより重い荷物を運んだり、ピーク時以外は貨物運搬車として機能したりすることが可能となる。

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