TOYOTA GAZOO Racing(以下TGR)は9月20日、開発中のハイパーカー「GR Super Sport(仮称)」でサルト・サーキットを走行し、その様子を公開した。
今回走行が公開されたGR Super Sportの開発中のモデルは、2018年・2019年にル・マン総合優勝を果たしたTS050 HYBRIDをベースとして、特別にオープン仕様にカスタマイズされ、GRのカモフラージュ柄を施している。TS050 HYBRIDは、2016年のデビューから優勝を達成するだけでなく、最速ラップタイム更新や現時点でのコースレコードの樹立など、ル・マンで数々の功績を上げており、その過程で得た知見はすべて、開発中のハイパーカーGR Super Sportの開発に活かされている。
今回の走行では、かつてトヨタのWECドライバーとして活躍したアレックス・ブルツ氏と村田チーム代表が乗車し、デモンストレーションラップと決勝スタート前のトロフィー返還を実施した。
今回の走行にあたってアレックス・ブルツ氏は、GR Super Sportの開発中のモデルを初めて公の場で、しかもこのクルマとつながりの深いル・マンのようなサーキットでドライブすることができてとても光栄です。GR Super Sportはここル・マンで生まれたクルマなので、ホームに戻ったように感じます。今回このクルマを運転するのは私にとって初めてで、さらに1周では限界まで性能を発揮させるチャンスはありませんでしたが、GR Super Sportがすでに高いパフォーマンスとポテンシャルを持っていることが感じられました。運転中は、特に四輪駆動とハイブリッドシステムにTS050 HYBRIDとの類似性を感じました。エンジニアたちは、『それはこのクルマの本当のパフォーマンスのほんの一部だ』と言っていたので、近い将来、またこのクルマをドライブできる日がとても楽しみです。」と語った。
TGRはGR Super Sportについて、モータースポーツを通じてもっといいクルマづくりに取り組む同社の理念を具現化したクルマであり、そしてTGRのレース活動とGR商品の非常に密接な関係を示す象徴でもあると述べている。