モビリティデータを活用したサービスを提供するスマートドライブと、リアルタイムに混雑状況を配信するサービスを提供するバカンは6月24日、バスなどの移動体の「密」状態を可視化する取り組みを開始したことを公表した。経済産業省によるスタートアップ企業育成支援プログラム「J-Startup」選出企業である両社が、社会課題の解決に向けて、それぞれの技術・ノウハウを協働させる取り組みとなる。
新型コロナウイルス感染拡大により、人々の「社会的距離」に対する意識が非常に高まっており、特に、多くの人が利用する電車やバスなどによる移動は、時間帯によっては大変混雑し、「密閉、密集、密接」のいわゆる「3密」になる状況が多く発生し、サービス提供をする公共交通機関にとっては、乗客の「安心して移動したい」というニーズへの対応が課題となっている。
両社は、今回の連携について、両社が提供するサービスを協働させることで、公共交通機関における「密」を可視化し、情報共有を目指すもので、家を出る前や乗車前にアプリなどで車両の「密」状態が把握できることによって、「3密」を避けた行動が可能となり、混雑の少ない「密」状態のない車両を待つまでの時間を有効に過ごすことが可能になるとを想定していると説明している。
また、車両の「密」の可視化は、バカンの混雑情報を把握するサービスと、スマートドライブの移動に関する走行データを可視化する技術をかけ合わせることによって、移動体の状況をより有益な情報として提供できると考えていると述べている。
今後、スマートドライブとバカンは、公共交通機関に関わる周辺サービスとの連携も視野に入れながら、サービスの開発・提供を目指すと述べた。