2019年度(19年4月~20年3月)の輸入車の新車販売台数は、外国メーカー車が29万2109台(前年度比5.1%減)、日本メーカー車を含めた総計は33万9424台(同6.6%減)だった(日本自動車輸入組合調べ)。同時期の国産車(登録車+軽自動車)の新車販売は4.2%減だったから、輸入車はそれよりもやや苦戦を強いられた、といってもいいだろう。
メーカー別(乗用車)ではメルセデス・ベンツが6万4539台(同3.6%減)でトップ。2位はフォルクスワーゲン(VW)で4万5537台(同12.5%減)、3位はBMWで4万4231台(同13.1%減、ミニを除く)とドイツ車が上位を占め、シェアも上位3ブランド合計で半数を超す。
なお4位以下は、4位:アウディ2万5191台(5.3%増)、5位BMWミニ2万2255台(13.7%減)、6位ボルボ1万8540台(3.7%増)、7位ジープ1万4170台(27.7%増)、8位プジョー1万335台(3.5%増)、9位ポルシェ7694台(14%増)、10位ルノー6361台(13.7%減)の順。
注目したいのは、上位3ブランドがいずれもマイナスで推移しているのに対し、ボルボ、ジープ、プジョー、ポルシェなどがプラスに転じていること。新モデルの投入タイミングの影響も大きいが、人気が分散する傾向にあるといえそうだ。

モデル別(10位まで別掲)では、2万2255台を販売したミニ(BMWミニ)がトップ。以下、2位・ゴルフ(VW、1万8416台)、3位・Cクラス(メルセデス・ベンツ、1万3438台)と続いた。上位3位は2016年度から4年度連続で同じ順位だった。


4位以下は、ニューモデルを導入したBMW・3シリーズ、ボルボ・60シリーズ、アウディ・A3シリーズが台数を伸ばし順位を上げた。
ドイツ車中心のランキングで、ボルボは2モデルがトップ10入りを果たした。さらに、トップ10目前と健闘したのが〝アメリカ生まれ〟のジープ・ラングラー(12位、5,897台)だ。
ラングラーは18年11月にフルモデルチェンジ。卓越したオフロード走破性と伝統のスタイルを守りつつ、高効率な新開発2.0リッターターボエンジンの設定やLEDライトの採用、手軽にオープンエアが楽しめるフリーダムトップの改良など、快適性や利便性を大きく向上させた。また、19年3月以降20年1月までに、車種追加や5モデルの限定車の導入等、積極的な販売施策を展開したのが功を奏したといえるだろう。
2019年度(19年4月~20年3月)モデル名別新車販売台数[輸入車] | ||||||
順位 | モデル名 | ブランド名 | 販売台数(台) | 上位との差(台) | 昨年度順位(位) | 推移 |
1位 | ミニ | BMWミニ | 22,255 | ─── | 1 | → |
2位 | ゴルフ | フォルクスワーゲン | 18,416 | 3,839 | 2 | → |
3位 | Cクラス | メルセデス・ベンツ | 13,438 | 4,978 | 3 | → |
4位 | Aクラス | メルセデス・ベンツ | 12,946 | 492 | 13 | ↑ |
5位 | 3シリーズ | BMW | 10,720 | 2,226 | 7 | ↑ |
6位 | ポロ | フォルクスワーゲン | 9,550 | 1,170 | 4 | ↓ |
7位 | 40シリーズ | ボルボ | 8,485 | 1,065 | 6 | ↓ |
8位 | 60シリーズ | ボルボ | 7,841 | 644 | 12 | ↑ |
9位 | A3シリーズ | アウディ | 6,233 | 1,608 | 19 | ↑ |
10位 | Bクラス | メルセデス・ベンツ | 6,109 | 124 | ── | ↑ |