今秋第46回東京モーターショーが開催される。新規、フル&マイナーチェンジ、追加モデルの設定などニューモデルの投入件数が多いのが通例になっている。
今回も同様といえるだろう。国産8乗用車メーカーの大半が、例にならうかのように今春から相次いで発売しており、9月以降もさらにラッシュ状態が続く見通しである。
大きな流れとなっているのはSUV、コンパクト、小型、上級セダン、軽自動車などである。大型マーケットを形成する有力モデルが多いので、これによって全体が勢いづくに違いない。
10月1日から消費税率が10%に引き上げられるが、買い控えによるマイナスの影響は小さい可能性がある。自動車取得税の廃止や、環境税の導入によって実際の上げ幅は小さくなり、軽自動車やコンパクトクラスは新型車効果の方がプラスとなるかも知れない。消費税率引き上げの影響を無視するかのように、ニューモデルラッシュが続くスケジュールになっているようにも思える。
特に、期待が持てるのは戦略SUV、コンパクト&小型車、軽自動車である。既に登場しているモデルはいずれも好調な販売推移を見せ、8月上旬現在の納期は消費税率引き上げ後の10月以降になっている。
9月は、実施前の駆け込み需要と中間決算セールが重なるので、マーケットは一段と活気づくに違いない。リーダーシップを握りそうなのはトヨタ、ホンダ、ダイハツ陣営であろう。主軸モデルが投入され、シェア拡大を目指すからである。
他の陣営との格差が明確になる可能性もある。東京モーターショーでは開催直後に発表、発売されるモデルのプロトタイプの出展も注目されそうだ。
遠藤徹プロフィール
専門分野はマーケット分析、商品戦略、販売戦略、執筆先:ベストカー、ドライバー、ザ・マイカー、カーアンドレジャー、その他週刊誌など。単行本執筆は約20冊