フォルクスワーゲン ジャパンは7月3日、「ティグアン」のフルモデルチェンジを実施し、9月より全国のフォルクスワーゲン正規ディーラーを通じて予約注文受付を開始すると発表した。なお、出荷開始は11月以降を予定している。
2007年に初代モデルが登場したティグアンは、全世界で760万台以上を販売し、2019年以降にはフォルクスワーゲン グループ全体でも最量販モデルとして高い評価を得ているフラッグシップモデル。
今回、7年ぶりのフルモデルチェンジで3世代目となったティグアンは、内外装を一新。外装では、ボンネットの位置を従来モデルより高くすることでSUVらしい力強さを表現したのに加え、空力性能を追求しcd値を0.33から0.28へ改善。他にも、片側19,200個の高精細なマルチピクセルLEDを搭載し、従来よりも細かい制御が可能になった、進化した”IQ. LIGHT” HDを「エレガンス」と「Rライン」に標準装備した。
内装では、センターコンソールに配置されたドライビング・エクスペリエンス・コントロールがオーディオの音量調整や運転モードの選択といった機能への素早いアクセスを実現。ベースグレード以外の「エレガンス」と「Rライン」には空気圧式マッサージ機能を運転席に標準設定。さらに、オプションのレザーシートパッケージ装着時には、8種類のパターンから選択できる空気圧式マッサージ機能を運転席・助手席の両席に搭載している他、シートベンチレーション機能も採用。
また、従来のMQBアーキテクチャーの進化版であるMQB evoを採用しており、MQB evoが実現した新技術により、アダプティブシャシーコントロール“DCC”から“DCC Pro”に、従来のマトリックスヘッドライト“IQ. LIGHT”が“IQ. LIGHT”HDへ、インフォテイメントシステムは新世代設計となる“MIB4”へと進化を遂げ、上級セグメントの先端技術を数多く採用することが可能となった。
アダプティブシャシーコントロール”DCC”は、ボリュームセグメント初の2バルブ独立制御式の”DCC Pro”へと進化し、従来の機構では不可能だった複雑な制御を実現。ボリュームセグメントでは世界初採用となり、本来相反するダイナミックな走行と快適な乗り心地を高いレベルで両立した。スポーツモードではフォルクスワーゲンらしい軽快なハンドリングを、コンフォートモードでは快適なフラットライドを実現している。
さらに、MQB evoアーキテクチャーにより”DCC Pro”と電子制御ディファレンシャルロック(XDS)を高度に協調制御する“Vehicle Dynamics Manager”を採用。走行状況に応じて4輪独立で可変制御することで、優れたステアリングレスポンスを実現。
進化した駐車支援システム “Park Assist Plus”では、ステアリング操作のみならず、アクセル・ブレーキも自動操作。新たに搭載されたメモリー機能では、駐車スペースの50m手前からの操作を記憶する事ができ、最大5件までメモリー登録が可能となっている。
パワートレインには、1.5リッター eTSIマイルドハイブリッドシステム(FWD)と、日本でも人気の高い2.0リッター TDIクリーンディーゼルエンジンにフルタイム4WDシステム4MOTIONを組み合わせた2種類をラインナップ。
1.5リッター eTSIガソリンターボエンジンは、最大出力150PS/最大トルク250Nmを発揮するの最新世代EA211 evo2エンジン。アクティブシリンダーマネジメント機構(ACT)が強化され、4気筒のうち2気筒をより頻繁に停止して走行する事で効率を向上。走行中にエンジンの停止・再始動を行いエココースティング走行に切り替える事で、100km走行あたりで最大0.5ℓのガソリン節約に寄与する(同社調べ)。
また、回生ブレーキによる電力を蓄える48V リチウムイオンバッテリーと、オルタネーターとスターターの役割を果たす48V水冷式ベルトスタータージェネレーターを組み合わせた、48Vマイルドハイブリッドシステムを初搭載。48Vベルトスタータージェネレーターはモーターとしても機能し、発進時トルクをアシスト。燃費向上に寄与するだけではなく発進・加速もサポートする。
2.0リッター TDIディーゼルターボエンジンは最高出力193PS/最大トルク400Nmを発揮するEA288 evoエンジン。SCRシステムを2つに増やす事で窒素酸化物(NOx)の排出量をさらに削減する、ツインドージングシステムを搭載。フルタイム4WDシステム“4MOTION”と組み合わせる事で、力強い走りを実現した。
グレードは、1.5リッター eTSIエンジン、2.0リッター TDIエンジンともに“Travel Assist”やレーンキープアシストシステム“Lane Assist”、 レーンチェンジアシストシステム“Side Assist Plus”等の最新の運転支援システムを標準装備としたエントリーグレード「アクティブ」、LEDマトリックスヘッドライト“IQ.LIGHT HD”や運転席/助手席のシートマッサージ機能を標準装備した「エレガンス」、専用エクステリアを身に纏い、専用シートや20インチアルミホイールを装着した「Rライン」の3グレードを設定し、計6グレードを展開。
<グレード構成>
- eTSI アクティブ 5L eTSI(110kW/150PS)/7速DSG/FWD
- eTSI エレガンス 5L eTSI(110kW/150PS)/7速DSG/FWD
- eTSI Rライン 5L eTSI(110kW/150PS)/7速DSG/FWD
- TDI 4MOTION アクティブ 0TDI(142kW/193PS)/7速DSG/4WD
- TDI 4MOTION エレガンス 0TDI(142kW/193PS)/7速DSG/4WD
- TDI 4MOTION Rライン 0TDI(142kW/193PS)/7速DSG/4WD