ホンダは、2024年の年初に北米で発売を予定している新型EV「プロローグ」を発表した。なお、東京ビッグサイトで開催される「ジャパンモビリティショー2023」での実車展示を予定している。
ゼネラルモーターズ(GM)と共同開発されたプロローグは、GMの新型バッテリー「アルティウム」を搭載した、ホンダの北米における本格的なEV展開の先駆けとなるモデルだ。
搭載する電動パワートレーンでは、フロントとリヤに同モデル専用に最適化したマルチリンク式のサスペンションを採用。シングルモーター(FWD)とデュアルモーター(AWD)の2タイプを用意し、最高出力約288hp/最大トルク約333lb.-ft.を発生するデュアルモーター仕様では優れた加速性能と走行性能を実現。
また、85kWhのバッテリーを搭載し、EPA(米国環境保護庁)が定める基準で300マイル(約482km)以上の航続距離達成を目指す他、DC急速充電では150kW以上の高出力充電に対応している。
“Neo-Rugged(ネオ ラギッド)”をコンセプトとした内外装デザインでは、シンプルで洗練されたデザインでありながら、たくましさを感じられるアウトドアスタイルを目指したとしている。ロー&ワイドで流麗なシルエットが特長の外装では、最上位グレードに21インチの大型ホイールを採用することで、SUVらしい力強さとスタイリッシュなデザインを両立した。
内装では、上質な素材を使用した水平基調でシンプルなデザインを採用。インターフェースには、質感の高い11インチのデジタルメーターパネル、直感的な操作が可能な11.3インチのタッチスクリーンを装備し、最上位グレードには7×3インチのヘッドアップディスプレーを搭載している。
さらに、Googleアシスタント、Googleマップ、Google Play等に対応した車載向けコネクテッドサービス“グーグル ビルトイン”を標準装備し、ソフトウェアにおいてはOTA(Over the Air)により一部機能や性能のアップデートが可能だ。
安全面では、米国の安全性能評価試験において、米国道路安全保険協会の最高評価であるトップセーフティーピック+、米国高速道路交通安全局の最高評価である5つ星の獲得を目標に開発。先進安全運転支援システムとして「Honda SENSING(ホンダ センシング)」を標準装備している。
ホンダは北米において、自動車メーカー7社でEV用高出力充電網を構築する合弁会社の設立に合意している他、2025年からは北米で販売するEVの充電ポートに北米充電規格(North American Charging Standard、以下「NACS」)を採用することをNACSを展開するTesla, Inc.と合意。プロローグでは、現時点においてはCCS(Combined Charging System)用充電ポートを採用しており、2025年以降、充電アダプターを用いることでNACSにも対応できるよう開発を推進している。