ジャガーTCSレーシングは11月30日(英現地時間)、革新的なフルバッテリー電気自動車(BEV)のモータースポーツカテゴリーが第3世代(Gen3)時代へと移行するABB FIAフォーミュラE世界選手権シーズン9に向けて、設計、開発したレースカー「I-TYPE 6」を発表した。
「I-TYPE 6」は、フォーミュラEレースカーとしては初めてフロントとリアの両方にパワートレインを装備、フロントには250kW、リアには350kWの回生装置を追加し、現在のGen2モデルの2倍以上の回生能力を実現しているため、来のリアブレーキは非装着となっている。また、従来から74kgの軽量化と100kWの出力向上により、最高速度は200mphを達成。エクステリアでは、左右非対称デザインを引き立たせる、カーボンブラック、サテンホワイト、洗練されたゴールドアクセントを施した特徴的なカラーリングを採用している。
「I-TYPE 6」から得られた技術資産は、2025年からフルバッテリー電気自動車(BEV)のモダンラグジュアリーブランドとして生まれ変わる将来のジャガーに活用し、ゼロエミッションのモータースポーツカテゴリーに参戦することは、ジャガー・ランドローバーが推し進める「REIMAGINE」戦略の一環であり、2039年までに車両からの排出ガスをゼロにし、サプライチェーン、製品、および事業全体でカーボン・ネット・ゼロ(温室効果ガス排出量ゼロ)の実現に寄与するとしている。
ジャガーTCSレーシングは、サステナビリティに対してコミットメントしており、FIA環境認証において最高ランクの3つ星を獲得。新シーズンでは、Wolfspeedがオフィシャルパワーセミコンダクターパートナーに就任し、2023年1月14日開催のメキシコシティでの開幕戦を皮切りに、12都市17レースへの出走を予定している。