日産、福島県浪江町でオンデマンド配車サービスと貨客混載の実証実験を開始

all 業界ニュース

日産、イオン東北株式会社、日本郵便株式会社東北支店、株式会社長大、株式会社ゼンリンの5社は12月21日、福島県浪江町にて、オンデマンド配車サービスと、人とモノの移動ニーズをマッチングさせ人流と物流の効率化を検証する、貨客混載の実証実験を、2022年1月7日から同年2月4日までの約1か月間実施すると発表した。

昨年度2月に協定締結した「福島県浜通り地域における新しいモビリティを活用したまちづくり連携協定」のもとに先月開始された同実証実験は、「なみえスマートモビリティ」実証実験の第2フェーズにあたるとしている。配車サービスの対象エリアを町中心部から、避難解除区域を含む浪江町全域に拡大するほか、買い物支援サービスによる荷物配達を組み合わせた貨客混載の実証実験も実施。昨年度の実証結果を踏まえ、移動サービスの利便性向上、および、商品点数を大幅に拡大することで、地方部における暮らしやすいまちづくりに貢献すると述べている。

 

 

【昨年度からの変更点】

  • 実証実験期間中はどなたでも利用可能(昨年度は事前登録者40名が対象)。
  • 町内の移動は接続拠点を介さずに直接目的地への移動が可能(昨年度は接続拠点の乗り換えを検証)。
  • 中心部の停留所は約120箇所、周辺部はユーザー登録に応じてアプリケーション上に停留所を設置(昨年度はデジタル停留所を設置し乗降地を固定)。
  • 買い物支援サービスの対象商品は常温、保冷、冷凍含むおよそ6,000点(昨年度は常温品100点対象)。
  • 買い物支援サービスの配達については、浪江町中心エリアは配車サービス車両を利用し貨客混載を検証。周辺部は配車サービス車両を利用した貨客混載で郵便局まで運送、郵便局からは日本郵便が配達し配達連携を検証(昨年度はスポーク車両および郵便車のどちらかで配達)
  • 実証期間は2022年1月7日から同年2月4日までの約1か月間実施、第1フェーズと合わせると約3か月間実施(昨年度は2週間)

【同実証実験における各社の役割】

  • 日産:オンデマンド配車サービスの設計と実装および、サービス運用、人と物の効率的な移動のマッチングを予測する技術を提供。
  • イオン東北:イオン浪江店内で販売しているほぼ全商品、6,000点を配送サービス対象商品として提供。
  • 日本郵便:周辺部への買い物支援サービスの配達を提供。
  • 長大:実証実験を通じて、持続可能なサービスとしての実運用に向け、利用者実態及びデータ分析を実施。
  • ゼンリン:デジタル地図の基盤となる、浪江町の最新の地図データを作成し、実証実験のサービス設計に関する情報を提供。
Tagged