日産は、放射冷却素材の「Radi-Cool(以下、ラディクール)」を、自動車メーカーとして初めて純正アクセサリーに採用し、11月2日(火)より全国の日産自動車販売店舗にて、「キックス」向けの同素材を使用した「サンシェード」、「カーサイドタープ」、「ハーフボディカバー」の販売を開始した。なお順次、対象車種の拡大を予定している。
今回、同社が純正アクセサリーに使用したラディクールは、ラディクールジャパン株式会社(以下「ラディクール社」)が開発した素材で、環境負荷が少なく、省エネ効果を高めて、ゼロエネルギーで物体を冷却する世界初の「放射冷却メタマテリアル技術」を採用しており、ゼロエネルギーで自動車の冷却を行うことは、カーボンニュートラルの実現にも貢献する。
ラディクール社の「放射冷却メタマテリアル技術」は、物体の表層の材料組成と、そのミクロ構造を調整することで、物体からの電磁波放射を、大気にほとんど吸収されることのない領域である「大気の窓」と呼ばれる波長帯(8μm~13μm)に集約させ、地球の熱を宇宙空間へ放出させることのできる技術。日産が新たに発売するアクセサリーは、同技術を採用したラディクールを使用することで、一般的な製品に比べタープ内や車室内の気温上昇を抑制する。
なお、日産の総合研究所では、本年10月にラディクール社と自動車用放射冷却部品の共同開発契約を締結し、新たな実用化を目指した研究開発を開始している。