キャデラックは4月22日(現地時間)、初の電動ラグジュアリーSUV「LYRIQ(リリック)」を世界初公開した。なお、2021年9月から全米で受注予約をスタートし、2022年前半から販売を開始する。
「リリック」は、最高出力340PSと最大トルク440Nm(キャデラック推定値)を発揮する、12モジュールで構成された100kWhのバッテリーパックと後輪駆動の「アルティウム」プラットフォームを採用。フル充電で300マイル以上の航続距離を実現するように設計されている。また、公共の充電ステーションでの190kWの高速直流(DC)急速充電にも対応しており、10分の充電時間で約76マイルの航続距離をのばすことができるほか、家庭での充電については、19.2kWの充電モジュールにより業界最速の速度で1時間あたり航続距離を最大52マイル伸ばすことが可能となっている。
さらに、電動ドライビングエクスペリエンスを思い通りにコントロールするため、利便性の高い「ワンペダルドライビング」と共に、次世代のGM独自の回生ブレーキシステム「Variable Regen on Demand(バリアブル・リジェン・オン・デマンド)」テクノロジーを採用。キャデラックの新しい「Variable Regen on Demand」により、ドライバーは、ステアリングホイールに備わる感圧パドルを使って、「リリック」がどれくらいのスピードで減速し、完全に停止するのかを制御できる。
エクステリアには特徴的な「ブラッククリスタル」のグリルと、業界初となる縦長ランプを採用。特徴的な縦長のライティングは点灯の演出によって強調される。、すっきりとしてシンプルなインテリアは、二次的および三次的なデザイン要素を重視しており、ウッドとメタルの組み合わせにレーザーで複雑にエッチングされたパターンを施した、これまでにないデザインを採用している。外装色はサテンスティールメタリックまたはステラーブラックメタリックから、内装色についてはスカイクールグレーまたはノワールから選択可能。
<2023年モデル「リリック」の特長>
- 対象の道路における業界初の完全ハンズフリー運転支援システム「スーパークルーズ」
- 対角33インチの最新型大型LEDディスプレイ
- キャデラックの次世代「アクティブノイズキャンセレーションシステム」
- 演出効果を備えた点灯シーケンスの細長いLEDヘッドライト
- ヘッドレストスピーカーを含む19個のAKGスタジオ製スピーカーオーディオシステム
- スマホを活用したKeyPassデジタル車両管理アプリ
- デュアルレベル充電コード
- 標準装備の20インチスプリット6スポークアロイホイールまたはオプションの22インチ・ダイナミクスプリットスポークリバースリムアロイホイール
2023年モデルの「キャデラック リリック」は、2022年第1四半期に生産が開始される予定で、価格は59,990ドルとなる。生産はGMのテネシー州スプリングヒル組立工場で行われ、同工場には電気自動車の生産を支援するために20億ドルを投資し、さらにスプリングヒルの最新型バッテリーセル製造工場には、GMとLG Energy Solutionとの合弁会社Ultium Cells LLCによってさらに23億ドルが投じられる。
なお、「キャデラック リリック」をフィーチャーした新しい広告キャンペーンが、4月25日にアカデミー賞の中継内で公開される。日本市場への導入時期については、改めて発表するとしている。