本田技研工業は、上級ミニバン「オデッセイ」をビッグマイナーチェンジし、11月6日発売すると発表した。今回のマイナーチェンジでは、内外装デザインの刷新をはじめ、ジェスチャーコントロール・パワースライドドア、予約ロック、パワーテールゲートといった新機能を採用し、使い勝手の向上が図られた。さらに、先進安全運転支援システムの機能も追加され、商品力が一段と高められた。
1994年の初代誕生から、スポーティなグレード展開や低重心化されたフォルムなど、ミニバンの中でも異彩を放ち続けたオデッセイ。2013年に登場した現行型(5代目)からは、超低床プラットフォームを継承しながら、後席のスライドドア化によって使い勝手を大きく向上させた。
■フラッグシップミニバンにふさわしい上質なデザイン
エクステリアは、風格のあるスタイリングはそのままに、フロントグリルは押し出し感のある大型グリルに変更。グリルはメッキ加飾によって、スタイリッシュな雰囲気を醸し出す。従来型より厚みを持たせたボンネットフード、薄型のヘッドライトが力強いフロントフェイスを形成している。
リヤには、ソリッドで立体的なリヤコンビライトを採用、メッキ加飾を施すことによって、ワイド感とシャープなフォルムが際立つデザインとしている。
また、前後のウインカーには、車両の内側から外側に向かって流れるように点灯するシーケンシャルターンシグナルランプを標準装備し、先進的なイメージと優れた被視認性を両立する。
インテリアは、インストルメントパネルのデザインを変更。視界に入りやすいインパネ上部に、質感の高い加飾パネルを配置するとともに、触り心地の良いソフトパッドを手の触れやすい場所に配した。加えて、運転席のコンビメーターが3・5インチから7インチとなり、アナログメーターとの組み合わせで、多彩な情報をわかりやすく表示する。
さらに、ナビはメーカー・ディーラーオプションともにクラストップレベルの10インチに統一され、後退時に作動するバックモニターや、車両周辺を俯瞰できるマルチビューカメラシステムなどの視認性を大きく高めた。
室内の収納スペースでは、運転席側の収納式ドリンクホルダーや、リッド付きインパネアッパーボックスが新設定され、実用性を高めた。
■ホンダ初採用を含む快適装備を追加
さらに、乗り降りや荷物の積み下ろしのシーンで、快適性や使い勝手を高める装備や機能も追加された。
ドアノブに触れることなくドアの自動開閉が可能な「ジェスチャーコントロール・パワースライドドア」は、ホンダの国内導入モデルでは初採用。ドアノブ付近の静電センサーが流れるように発光し、光に沿って手を動かすとセンサーが感知し、パワースライドドアが起動する。光の演出と、ジェスチャー操作で利便性だけでなく、操作する楽しさも実現した。
加えて、パワースライドドアには予約ロック機能をホンダ車で初装備。ドアが閉まり切るのを待たずに、ドアクローズ後の施錠が可能となった。
また、従来のオデッセイユーザーから最も要望が多かったという、リヤのパワーテールゲートを上級グレードにオプション設定。開閉途中のテールゲート保持や、開く高さの設定もできる。リヤバンパーの下に足先を出し入れするだけでテールゲートの開閉も可能で、さまざまなキックモーションに対応するため、感知センサーの検知条件を見直すことで、使い勝手を高めた。
■後方誤発進抑制機能を追加
パワートレーンは2.4Lガソリンと、2.0L+2モーターのハイブリッド「e:HEV」は不変ながら、従来アブソルートのガソリンに設定されていた直噴エンジンは廃止となった。
また、フロント・スライドドアガラスの遮音化、テールゲートガラスの板厚アップ、ノイズリデューシングホイールの採用によって、静粛性の向上が図られた。
先進安全運転支援システム「ホンダセンシング」は、衝突軽減ブレーキ、誤発進抑制、標識認識、LKAS(車線維持支援システム)、路外逸脱抑制機能、アダプティブクルーズコントロールなどの機能に加え、後方誤発進抑制機能を追加。安全性能にも磨きがかけられた。
【希望小売価格】
▼ガソリン=349万5000円~392万9400円▼e:HEV=419万8000円~458万円
動画でも内外装を紹介しています。