■Google Mapsの使用感について

Googleが手掛けているだけあって地図更新と情報量の多さはダントツである。新しいお店など他のアプリでは追加されていない情報でもGoogle Mapsなら見つかることも多い。
難点を挙げるとすれば、地図を細かく把握している影響か、地元の人しか使わないであろう運転しにくい細い道に入っていきがちなところだ。この点は、広い道路を案内するように選択できるようになればもっと良くなると感じた。
また、事前に地図をダウンロードすればオフラインでも利用可能で、機内モードや圏外時など電波の弱いところでも地図を表示してくれる。ただし、ナビ案内の精度はオンライン時よりも劣るので注意が必要だ。また、オフライン時は徒歩や電車での移動案内には対応していない。
Google Mapsは、今回の3つのナビアプリの中で最も経由地を細く設定できる。経由地の追加は最大9箇所まで可能だ。最終的な目的地に向かう道中、寄りたい場所の追加や通りたい場所を細かく指定できるのは嬉しいポイントである。
■Yahoo!カーナビの使用感について

Yahoo!カーナビは、Google MapsやLINEカーナビに比べてもっとも従来のカーナビライクなスマホナビアプリである。また、ナビ案内の正確さと分かりやすさにおいて優れていると感じた。

特におすすめしたいポイントは、案内中に分かりやすく進行情報を表示してくれる点だ。もちろん、Google MapsやLINEカーナビでも同様な案内はあるが、Yahoo!カーナビはその中でも最も分かりやすいと感じた。上の画像のように、曲がったあとにどこのレーンにいたら良いのかが分かりやすく安心できる。

また、地図が見やすくて初心者ドライバーにも分かりやすい。例えば、有名なチェーン店やコンビニ、ガソリンスタンドなどは名前ではなく、ひと目で分かりやすいようアイコンで表示されている。
経由地の追加はGoogle Mapsに次いで2番めに多く、3箇所まで可能だ。
■LINEカーナビの使用感について

LINEカーナビは今回唯一、音声だけで「目的地検索→行き先選択→ナビ案内開始」まで完結することが可能なアプリである。Google MapsやYahoo!カーナビは、音声入力で目的地の検索は可能だが、案内開始までのすべてを完結させることはできない。
LINEのAIアシスタントClova(クローバ)を利用し、「ねえクローバ、○○へ行きたい」と話かけることで目的地の候補が複数表示され、さらに行きたい候補の番号を伝えるとナビが開始する。これがLINEカーナビの最大の強みである。
一方弱点は、音声アシスタントを中心としたアプリ仕様(UI)のため、他2つのナビアプリと同じように使おうとした際、正直分かりにくいと感じた。
まずアプリを開いた時に地図ではなく、音声の画面が表示される。(次回マルチタスクに残しておけば地図からスタートになる)
地図に切り替えるのは右下の現在地マークだ。どうすれば地図が出るのか?と一瞬考えてしまうデザインにも正直使いづらさを感じる。
また、地図の見易さに関しては、表示される情報が簡素化されていて見にくい印象である。経由地の追加は1つまでしかできないので注意したい。
とはいえ、LINEカーナビは音声による操作をしたいときには最も有効なナビアプリだ。最近では運転中のスマホ操作など、「ながら運転」が厳罰化されたため、音声だけで目的地検索からナビ案内開始までを完結できるLINEカーナビが活躍する場面は今後増えてくるかもしれない。