【エコツアーに行こう!】体験型古民家民宿かじか倶楽部(群馬県南牧村)

all レジャー アウトドア コラム・特集

古民家に泊まって自然体験を

群馬県南牧村は、荒船山の南麓、山ふところにある村。人口は1500人ほど、村内には高速道路はおろか鉄道路線も国道も通っておらず、2006年以来高齢化率日本一という不名誉な記録を持つ自治体としても知られている。特に有名な温泉地や観光施設などもない。ただし、そのことは、自然体験の場として考えるならなんの問題もない。喧騒から離れ、豊かな森や清流に遊び、山の幸を楽しむには最高の場所と言えるだろう。

民宿かじか倶楽部は、その南牧村のさらに奥、築100年以上の古民家が並ぶ星尾集落にある。宿泊施設は築70年の古民家を改装し、2018年には、クラウドファンディングで支援を募り、近くに築200年の民家を改装した塩水鉱泉の共同浴場「星尾温泉 木の葉石の湯」もオープンしている。どちらも多くのボランティアに支えられて実現したもので、現在も限界集落の活性化に取り組んでいる。

群馬の特産品、コンニャク作りに取り組もう。出来上がったらさっそく試食を

「体験型古民家民宿」と名乗っている通り、最大の魅力は、手つかずの自然を満喫するための20種類以上の体験メニューだ。豪雪地帯でもある南牧村も、3月に入れば待ちに待った春がやってくる。

4月になればカタクリの群落も赤紫色の花で埋まるだろう。ヤマメ釣り体験、サワガニ取り、山菜採り、収穫などの農業体験。天気に恵まれなくても屋内でそば打ちや木工体験、また名産のコンニャクづくりなども楽しめる。何泊しても遊びきれないものがここには待っているのだ。

ここにはザリガニなんかいない。石をひっくり返してサワガニを見つけよう

山奥、といっても上信越道・下仁田ICからは車で20分あまり。日帰り体験も可能だが、できるなら古民家での泊まりでゆっくり過ごしたい。まだまだ新型コロナのリスクが消え去らない今こそ、人混みを避けて大自然を満喫する旅に出かけよう。

(上田 泰久)

【問い合わせ】☎090-1558-2899
【アクセス】上信越道・下仁田ICより国道254号~県道45号で約20分
【HPアドレス】http://www.nanmoku.ne.jp/~kajika/

■主な体験メニュー

釣り体験(3月~9月)

渓流でのヤマメ釣り。インストラクター付き。体験料1名3000円、2名5000円、3名7000円(竿・エサ代込み)。このほかに入漁料(大人3000円、中高生1500円、小学生以下無料)が必要。

警戒心が強くて釣り上げるにはテクニックが必要なヤマメ釣りにチャレンジ。インストラクターが親切に教えてくれる

山菜採り体験(5月~6月)

山でのワラビ採りではワラビのアクの抜き方も指導してくれるし、アク抜きに必要な木灰も用意されている。時期に合わせてコゴミやウド、ウルイ(ギボウシ)など数多くの山菜が採集できる。

春一番に出てくるフキノトウ。5月ころまでは数多くの山菜が収穫できる。見分け方だけでなく下ごしらえや料理のレシピなども教えてくれるから初心者でも安心

そば打ち体験(通年)

作ったそばはそのまま昼食にできる。一鉢(5人前)5000円

山里ならではのそば打ち体験。郷土料理の「おっきりこみ」(煮込みうどんの一種)も体験可能

農業体験(積雪期以外通年)

畑を耕して種を植える体験では、後日に収穫された野菜を届けてくれる。1名3000円。このほか季節により無農薬野菜の収穫体験(一家族3000円)も。

 

※このほかピザ作り(大人1名1200円、子ども1000円)、コンニャク作り(家族・グループ3000円)、木工体験(1名2500円)、味噌作り、薪割り、丸太切り、表札作り、サワガニ取り、煎餅焼きなど。詳しくは相談を。いずれも要予約。

Tagged