三菱ふそう、「ファイター」新型モデルを中東に初投入

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三菱ふそうトラック・バス(以下「MFTBC」)は2月28日、GCC(湾岸協力会議)市場向けに欧州排出ガス規制「ユーロ5」に準拠した中型トラック「ファイター」の新型モデルを導入すると発表した。これにより、同地域で小型・中型の両セグメントにおいて「ユーロ5」に適合した FUSO トラックを提供することになる。

中型トラック「ファイター」は、車両総重量(GVW)10.4トンから17.1トンまでのバリエーションで、流通から建設業まで、GCC市場の様々なビジネスでのサポートを実施。MFTBCの川崎工場から出荷される完成車は、頑丈で信頼性の高いシャシーに、アジリティと耐久性を備えた6気筒6M60エンジンを組み合わせているほか、エンジンの最適化により燃費を向上させ、温室効果ガス排出量の60%削減と粒子状物質(PM)排出量の80%低減を実現している。

カタールでは2023年から同国で開始する排出ガス規制強化に先行して「ユーロ5」適合の「ファイター」は既に発売されており、今後数カ月以内にサウジアラビア、クウェート、オマーン、バーレーンにも投入を予定しているほか、アラブ首長国連邦(UAE)、カタールとオマーンでは、既に「ユーロ5」に対応した小型トラック「キャンター」を販売している。

GCC諸国は、持続可能な経済に向けた目標を国家戦略に統合し、これに合わせて近年の産業政策の転換を行なってきた。カタールは、2030年までに温室効果ガス排出量を25%削減することを目標とした気候変動対策の行動計画を2021年に発表。また、サウジアラビアは2060年までにCO2排出量ネットゼロを達成する計画を発表している。MFTBCは、世界各国の産業が環境により配慮した方向へ進む中、燃費性能と環境性能に優れた製品の提供を通じ、これらの取り組みや企業を支援していくと述べている。

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