【ジャパンキャンピングカーショー2022】2万3775名が来場!新型モデルが多数出展

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国内最大のキャンピングカーの祭典「ジャパンキャンピングカーショー2022」が幕張メッセ国際展示場1~4ホール(千葉市美浜区)を会場に、2月10日から13日まで開催された。会場には全国から集まった約300台のキャンピングカーが展示され、4日間で2万3775名の来場を記録した。

同イベントは、国内のキャンピングカーショーの開幕を告げる新春恒例イベントとして、キャンピングカーのメーカー・ビルダーが毎年新型車を披露する場となっている。今回も多くの新型モデルが出展された、その一部を紹介する。

■各社からニューフェイスがデビュー

「ナッツRV」は、キャブコン(キャブコンバージョン)のベース車両であるトヨタ・カムロードの一部改良を受けて刷新された、新型の「クレア」や「スティング」、「クレソンジャーニー」を初出展。特に目を引いたのが、クレア等にオプション設定された新デザインのフロントフェイスやエアロパーツだ。

フロントからサイドまで流れるキャラクターラインが強調され、より端正かつシャープさを増した印象だ。もちろん車両前方各部に備わるセンサー類の安全機能を阻害することなくデザインされている。

また、ナッツRVの代名詞でもある急速充電システム「ハイパーエボリューション」も進化・適合したユニットが初披露された。新世代テクノロジーを搭載した車両に最速で対応したことで、大きな注目を集めていた。

進化した急速充電システム「ハイパーエボリューション・ネオ」の機能を分かりやすく解説

「トイファクトリー」は、ペットに寄り添ったキャンピングカースタイルをブーステーマに、一部モデルを「with DOG」仕様で展示。

新製品としては「モビリティユニット・ハコハコ」の新型パッケージとして、コンプリートバージョンが披露された。ハコハコは、自由に組み替え可能なシェルフユニットを使い、車内をカスタマイズできる新発想の製品で、一部のトヨタディーラーでも購入できる。また、トヨタ自動車と共同開発した世界に一台だけの水素カー、「FCVキッチンカー」も参考出展されていた。

「バンテック」は広大なブースに、取扱全モデルが展示された。十分なスペースなので、ゆったりと展示車を確認することができた。このうち、ジルシリーズとコルドシリーズは、ベースが新型カムロードに変わり、予防安全装備や新型ディーゼルエンジンが搭載され、クルマの基本性能の部分が強化された。

広大なブースに全ラインナップを展示

また、ブースは〝千本鳥居〟を思わせる巨大なモニュメントが置かれ、来場者はその下をくぐるようにブース中心へ導かれる。ブースデザインもインパクト十分だった。

「ケイワークス」は、新型モデル「セブンスター」が一番の注目車両となった。セブンスターは、人気のバンコン「オーロラ」シリーズの「エクスクルーシブ」に新設定されたモデルで、要望も多かったという7人乗車を実現。ファミリータイプとして幅広い使い方ができることに加え、電装ユニット「メビウスシステム」の進化版でもある「メビウスシステム2」も初搭載されていた。搭載されているリチウムイオンバッテリーは標準で320Ah、オプションで最大480Ahまで強化できる。まさに今のトレンドに合致した、バンコン最強の電力供給能力を持つと言えるだろう。

「ダイレクトカーズ」は、新型カムロードをベースにしたキャブコンモデル〝トリップログベース〟と〝江の島〟を初披露。トリップログベースは、天井や壁、家具のいたるところに木材を使用。同社の百田社長は「動くログハウス」と話し、ラインナップの頂点に位置するハイエンドモデルだ。江の島は、仲間達と大勢で遊べるキャブコンをコンセプトに高級ラウンジのようなU字型のソファを配置し、乗車定員は9名。大型のリヤゲートはサーフボードやキャンプ道具等、大きな荷物の出し入れも楽に行える。

「ミスティック」は、トヨタ・ハイラックスをベースにした新型モデル「デシエルト‐01」を初公開。室内は対面式のダイネットを配置し、シンクや二口コンロを標準装備する。片開きのポップアップルーフで室内の開放感は十分。搭載するシェルはブラックのマッド加工(オプション)が施され、ハイラックスのタフさが際立ちショー会場でも〝かっこいい〟との声が多かった。

「バンレボ」は日産・NV200バネットをベースとしたニューモデル、Resa(リーサ)が初披露された。2名乗車/2名就寝という、従来の同社モデルにはない〝思い切った〟コンセプトが特徴だ。

とはいえ、ベッドに折りたたみ式のテーブル、シンクの他、サブバッテリーや走行充電システム等充実した電装系が標準装備され、快適な車中泊のために必要な装備が網羅されている。夫婦二人旅、あるいは趣味ため一人で車中泊、そうした使い方にはぴったりなモデルだ。

 

「フィールドライフ」からは、新型モデル「ロビー」が初登場した。ダイハツ・グランマックスカーゴをベースに、2人での使用を想定した普通4ナンバーモデルだ。内装は、キャビネットとソファに加え、組み合わせてベッドにしたり、外に出してベンチにもなるベッドマットフレームを装備。気軽にバンライフを楽しめる一台になっている。

■メーカー・協会ブースも人気

また今回は、「FCAジャパン」がキャンピングカーのベース車両として欧米でベストセラーとなっている「デュカト」を出展。国内への正式導入が決定し、販売ネットワークの構築が進められていることもあわせて発表された。ボディータイプは、標準、ロング、ロング&ハイルーフの3種類が導入される予定で、右ハンドル、さらにはスペック・仕様も全て日本の規制に適合させたモデルとなる。エンジンは、2.2ℓのディーゼルエンジンに9速ATが組み合わされる予定だ。発表の場にはキャンピングカービルダー各社の代表をはじめ、担当者等も訪れ、注目の高さを感じさせた。

「パナソニックオートモーティブ社」からは、昨年末に発表されたストラーダF1Xプレミアム10が出展された。これは、鮮明な映像美を実現する有機ELパネルを搭載する10V型大画面モデルで、独自のフローティング構造により、470車種以上に装着可能な高い汎用性を持っている。

ショー会場では軽キャンピングカーに実機を装着。有機ELパネルの美しい映像とストラーダサウンドエンジンの高音質、スマートフォンのような操作性を体感でき、大画面カーナビの導入を検討しているユーザーで賑わっていた。

「日本RV協会ブース」では、昨年に引き続き「守る、働く、楽しむ」というテーマで、防災やオフィスカー等、レジャー以外にも用途が広がるキャンピングカーの可能性を提案していた。今回のイベントで発表された新型車は、全国各地で開催されるキャンピングカーショーにも出展される。興味のある人は各地のイベントに足を運んでみよう。

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