フィアット、商用バン「デュカト」をキャンピングカーベース車両として日本正式導入

all 自動車 新車情報

FCAジャパンは2月10日、Fiat Professional(フィアット プロフェッショナル)のベストセラー商用車である「DUCATO(デュカト)」をキャンピングカーのベース車両として正式導入すると発表した。なお「フィアット プロフェッショナル・デュカト」は、2月10日(木)~2月13日(日)まで幕張メッセで開催されている「ジャパン キャンピングカー ショー2022」で発表された。

新たなデュカト専用の販売ネットワークとして、車両架装を専門とする法人、既存のFCAジャパン並びにグループPSAジャパンの正規ディーラーなどを主な候補として全国から幅広く募集。未架装のメーカー希望小売価格は469万円(税込)からとなり、デリバリー開始は2022年下半期を予定している。

デュカトの販売方法としては主に正規ディーラーから架装業者などへのB-to-B(法人間取引)を想定しており、FCAジャパンでは、既存のディーラー・ネットワークだけでなく、主に全国のキャンピングカー・ビルダー各社など、広くビジネスパートナーとして提携し、正規販売店ネットワークの構築を予定している。

同社は、日本市場に初登場するデュカトについて、活況を呈するキャンピングカー市場からの期待に応えると同時に、物流や輸送といった多様な商用車セグメントにおいても革新をもたらすモデルであるとしている。

【優れた効率と快適性・高い耐久性を実現するMULTIJET3ディーゼルエンジンを搭載】

日本に導入される2022年モデルのデュカトのパワートレインには、ステランティスが開発したH3 Powerアーキテクチャーをベースとした、最高出力180hp/最大トルク450Nmを発揮する、MULTIJET3ディーゼルエンジンを搭載し、スムーズな作動を特徴とする9速オートマチック・トラスミッションが組み合わされている。

<Multijet3ディーゼルエンジンの3つの大きな特徴>

  1. 優れた効率:軽量化され(積載量の増加にも貢献)、第2世代のユニットと比較して最大7%のCO2排出量を削減。
  2. 高い耐久性:専用コンポーネントを採用したことにより、最長30万kmの走行に耐えられる信頼性が実現。
  3. 優れた快適性:第2世代から引き上げられた柔軟性と騒音レベルの低減によって快適性を向上。上記の側面を改善しながらも、デュカトの伝統であり、強みでもあるパワーおよびパフォーマンスは一切犠牲にされていません。

自動調整式電動アシストシステムにより、車両のハンドリングがさらに向上し、低速での運転や駐車が容易になったほか、日本におけるCVセグメントでは他に例を見ない、伝統の「オールフォワード」アーキテクチャーにより、最高の積載性、優れた乗員快適性と積載性を実現している。

【「スタイルと機能の融合」に焦点を当てた先進的デザインを採用】

デザインが見直されたボディには、大型グリル、新しいスキッドプレート、そしてイタリアのアテッサ工場で製造されたことを示す象徴的なフィアットのエンブレムなどを装着。高性能なフルLEDテクノロジーを採用した新しいヘッドライトは3つのセクションに分割されており、下部のヘッドライトはLEDライトガイドとして機能することで、デュカトならではのライト・シグネチャーを表現しており、「スタイルと機能の融合」を実現している。3つのセントラルライトは、ハイテクで現代的なデザインを特徴としており、従来型のハロゲン・ヘッドライトと比較して30%以上明るくなっているほか、上部には方向指示灯が配置され、そのスタイルもまた、ダイナミック・インジケーター付きのLEDライトによって一新され、乗用車において人気のあるデザイン・エレメントを商用車に初搭載した。また、ボディカラーは1色の標準ソリッドカラーに加え、2色の特注ソリッドカラー、3色のメタリックカラーから選択可能となっている。

 

 

【高い機能性と効率性を実現したエクステリア&インテリア・サイズ】

<日本に導入する3種類の「デュカト」2022年モデル(数値はすべて欧州仕様参考値)>

  •  L2H2:全長5,413mm、全幅2,050mm、全高2,524mm、ホイールベース3,450mm、室内スペース11.5m3
  •  L3H2:全長5,998mm、全幅2,050mm、全高2,524mm、ホイールベース4,035mm、室内スペース13m3
  •  L3H3:全長5,998mm、全幅2,050mm、全高2,764mm、ホイールベース4,035mm、室内スペース15m3

標準、ロングホイールベース版、ロングホイールベースに加えてさらにハイルーフ仕様となる3バリエーションを設定。L2H2およびL3H2の室内高は1,932mm、L3H3の室内高は2,172mmとなる。3つのモデルともに、レジャー用レイアウト、商用利用のための効率的ウォークスルー・レイアウトの両方に対応する。

最大積載重量は、L2H2(ホイールベース:3,450mm)が1,645kg、L3H2およびL3H3(ホイールベース:4,035mm)が1,540kgで、広い開口部を備えたスライディング・サイドドアと横開きのリヤドアにより、荷物の積み下ろしを容易に行うことが可能となっている。

【車内の快適性を考慮したインテリア】

インテリアは、車内の快適性を念頭に、実用面にも配慮。キーレスエントリー&ゴー機能により、キャビンおよび荷室ドアのロック/ロック解除やエンジンの始動はキーなしで行うことができるほか、電動パーキングブレーキによって、すっきりとしたキャビンを実現。さらに、スマートフォンをワイヤレス充電可能な充電コンパートメント、2つのUSB-Aポート、USB-Cに加え、電源コンセントも設置している。刷新されたインテリアは、デザインが見直されたダッシュボードとステアリングホイール、新しいシフトレバーなどを特徴としており、より機能的で省スペースなドアパネルを採用している。

運転席および助手席には、キャプテンシートを採用。主な特徴としては、一体型ヘッドレスト、幅が広くなったバックレスト、より優れたサポート、ダブル・アームレスト、快適性の向上などが挙げられる。キャンピングおよび商用の両方を念頭に設計されたシートは、180度回転させることができるための、車両後方へのアクセスも容易なほか、完全に後方を向いた状態からは、前後にスライドさせることができるため、キャンピングカーとしての使用時には、テーブルとの距離を調整することが可能となる。

また革巻ステアリングホイールを備えたデュカトのインストルメントはフルデジタルで、その運転感覚は乗用車に近いものとなっている。フルデジタル・コックピットにより、実用的な旅の情報や警告を明確かつ即座に表示することが可能となっているほか、10.1インチ・タッチスクリーンを備えた新しいUconnectインターフェイス、ナビゲーションシステム、Apple CarPlay/Android Autoなども用意している。

 

 

【パッシブ・アクティブセーフティ機能を搭載】

新型「デュカト」は、商用車カテゴリーでありながら乗用車セグメントに準じるパッシブ・アクティブセーフティ機能を搭載している。スピード・リミッター、予期せぬ障害物に遭遇した場合のブレーキ制御(フォワードコリジョンウォーニングおよび歩行者検知付き衝突被害軽減ブレーキ)、クルーズコントロール、レーンデパーチャーウォーニングなどを装備しているのに加え、従来型のミラーを廃止し、デジタル処理したリヤビュー画像を表示するデジタル・ルームミラーを装備している。

Tagged