日産、福島県浪江町にてEVの充放電システムを活用したエネルギーマネジメントシステムの実用化検証を開始

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日産は1月12日、福島県浪江町において、電気自動車(以下「EV」)の充放電を自律的に行う制御システムを活用し、EVの充電電力を再生可能エネルギー(以下「RE」)100%にする、エネルギーマネジメントシステムの実用化検証を開始すると発表した。

 

 

同実証は、昨年2月に締結した「福島県浜通り地域における新しいモビリティを活用したまちづくり連携協定」における、再生可能エネルギーの利活用、低炭素化に向けた取り組みに基づき実施される。

具体的には、浪江町にある商業施設「道の駅なみえ」が保有する、RE発電設備および、PCS(パワーコントロールシステム)と浪江町の公用車であるEV「リーフ」を活用し、日産の充放電制御システムをPCSに搭載することで、効率的なエネルギー運用を検証し、クリーンエネルギーの地産地消を促進するエネルギーマネジメントシステムの構築を目指す。

REは、気象状況により発電量にばらつきがあり、電力需給の不均衡が課題となっている。EVを蓄電池として利用し、さらに、EVの充放電を自立的に行うシステムを組み合わせることで、REの有効利用と系統電力の安定化が期待できるとしている。

日産は、浪江町における、エネルギーマネジメントシステムの実用化検証を通じ、浪江町が目指す「エネルギーの地産地消」、「ゼロカーボンシティ宣言」に貢献するとともに、カーボンニュートラル社会の実現に貢献していくと述べている。

 

 

【エネルギーマネジメントシステム概要】

  • 太陽光、風力、水素燃料電池からの発電量と、商業施設「道の駅なみえ」の電力需要の情報を基に、PCSに搭載された充放電制御システムが、EVの充放電を自律的に行う。
  • 本充放電制御システムは、浪江町で公用車として使われている5台のEVのバッテリー残量や使用パターン(走行距離、出発時刻など)を考慮し、また「道の駅なみえ」の電力使用状況に応じて、充放電を行う優先車両を決め、必要なタイミングで充放電を可能とする。
  • システムを活用することにより、商業施設の使用電力のピークを下げ、コスト削減が期待できる。また、EVの充電電力のRE100%を目指すことで、REの有効活用と、電力系統の安定化に貢献する。
  • EVの利用者の利便性を考慮し、利用者専用アプリを開発。利用者はアプリからクルマの使用時間と必要充電量を設定することで、使用時間外には充放電を行い、使用開始時間には必要な充電が完了されている。
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