ジル520の外観

【VANTECH】快適で安全なクルマ旅を約束するモデルラインアップ(1) ZILシリーズ

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キャンピングカー乗りであれば誰もが知っている「ZIL(ジル)」「CORDE(コルド)」の2大キャブコン(キャブコンバージョン)シリーズを製造・販売するビッグビルダー「VANTECH(バンテック)」(埼玉県所沢市)。今やバリエーションモデルも数多く展開し、今年は新ライン「ASTRARE CC1(アストラーレCC1)」もデビュー。また、ジル、コルドのベース車両であるトヨタ・カムロードのマイナーチェンジを受けて、快適かつ安全をコンセプトにしたモデルがさらにランクアップするとアナウンスされている。そんなバンテックが誇る主力シリーズを3回に分けて紹介しよう。

 

国産キャブコンの代表格、ZILシリーズ

バンテックの主力モデルあるジルシリーズは、現5世代目のスタンダードモデル「ジル」を筆頭に、ロングセラーの「ジル520」、“高貴なジル”を意味する「ジルノーブル」を加えた全3モデルがラインアップされている。各モデルはともに、キャブコンとして高い完成度を誇りつつも、幅広いニーズに対応した個性も持ち合わせている。

また、世代を重ねるごとに快適性や安全面を向上させる進化をし続けており、今回のカムロード刷新を機に進行中のブラッシュアップも大いに期待したいところだ。このベース車両刷新に合わせ、コンパクトボディが特徴の「ジル480スキップ」は一時生産休止が決まっている。

ベース車両のアップグレード情報については後述し、まずは各モデルの特徴を紹介していこう。

ジルノーブルのリビング

ジルノーブルは今年のマイナーチェンジで刷新。リビングは広々している

絶対的な信頼感、定番の「ZIL」

シリーズのベンチマークであり、業界内ではキャブコンの目指すべき完成形とも言われているモデルが「ジル」だ。装備やパーツ類は進化しているものの、初代から変わることのない“居心地の良さ”を生み出す室内の空間設計は唯一無二。シリーズにも共通する独自開発の一体成形型ボディによる断熱効果と安心・安全面に優れた衝撃吸収性、装備類の重量バランスを考えたレイアウトなど、真似のできないモデルとして君臨する。

リヤエントランスを採用した室内は、開放的なリビングルームが中心となる。L字ソファと前向き2名着座シートの組み合わせは利便性も高い。運転席上部にはスライド式バンクベッドを採用し、リビングルームも大人3人が楽に就寝できるフルフラットのベッドスペースに展開できる。

ジルのリビング

開放感のあるジルのリビング

すべてがそろう「ZIL 520」

ロングセラーモデルであり、長く愛用するファンも多い「ジル520」は、すべてがそろう贅沢な一台だ。

ジルとの外見的な違いはまず、エントランス位置がセンターになっていることだ。リヤには常設2段ベッドを完備し、リビングルームを含めゆとりある空間を持つのも特徴のひとつ。上段ベッドは跳ね上げて格納することも可能で、乗車人数に合わせた空間の使い方ができるよう配慮されている。

家庭用エアコンの稼働を2系統の充電で効率化して補助する「デュアルソース・エアコンシステム」をはじめ、贅沢な旅を実現する様々な装備が標準で備わる、すべてがそろった一台だ。

ジル520のリビング

大型の窓から自然光が注ぐジル520のリビング

ジル520のリヤ2段ベッド

ジル520の常設2段ベッド

優雅な船旅をイメージした新「ZIL NOBLE」

装備やパーツ、デザイン等の細かなブラッシュアップを受けて生まれ変わった「ジルノーブル」。同モデルは、リヤに常設された1400mm幅の大型ダブルベッドが最大の魅力だ。マットは左右2分割式となっており、パートナーの寝返りを伝わりにくくするなど、細部までこだわった造り。

ジルノーブルのリヤダブルベッド

こだわりのリヤダブルベッド

ジルノーブルのベッドに使われているプラスティックスプリング

ベッドには軽量独立式プラスティックスプリングが敷き詰められている

使い勝手に優れたキッチンに加え、広いマルチルームも完備。柔らかくも明るい照明機器と大型2面鏡、電動式水洗トイレ、温水シャワーなど、まるでホテルのような生活空間を実現している。

ジルノーブルのキッチン

2コンロとシンクが備わるキッチン

外観は、多くの外部収納スペースはそのままに、フラットな窓の新採用や、電動ステップ、LEDポーチライト等が標準装備へと変更。外装を飾るアクセントラインも光と影を表現するシルバーとマットブラックで統一するなど、デザインもより洗練された。

ジルノーブルの外観

ジルノーブルの外観

ジルノーブルの後方ビュー

マイナーチェンジでリヤバンパーのデザインも変更

カムロードの刷新で大幅にベースアップ

ベース車両であるトヨタ・カムロードのマイナーチェンジは、今後ジルシリーズにも大きく影響する。

特に基本となる走行や燃費、安全運転支援等、ベース車に依存する機能が大幅に向上する。クルマの心臓部、ディーゼルターボエンジン自体も新しくなった他、走りの質や燃費の向上にもつながるトランスミッションが4速から6速ATになったことも大きな変更点だ。加えて、安全運転支援機能も新設定された。

ジルシリーズは現在、このカムロード刷新を機に新たなブラッシュアップの研究開発が進んでいる。シェルの土台となるシャシーフレームの塗装を、サビにくい冷却塗装にするといった見えないところまで手が入る予定だ。ベース車の性能アップと、それに合わせた製造、設備面のクオリティアップにともない、価格帯もある程度変動することが予想される。近々発表されるので、詳しくはバンテック販売店まで問い合わせてみよう。

 

【VANTECH】快適で安全なクルマ旅を約束するキャブコンシリーズ(2) CORDEシリーズ

 


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