トヨタ子会社のウーブン・プラネット・ホールディングス、米国 CARMERA, Inc.の買収

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トヨタの子会社であるウーブン・プラネット・ホールディングス(以下「ウーブン・プラネット」)は7月15日、自動運転モビリティのための高精度地図を中心とした次世代道路情報解析に強みを持つ、CARMERA, Inc.(本社 : 米国ニューヨーク州、ワシントン州、以下「CARMERA」)の買収に合意したと発表した。今回の買収は、ウーブン・プラネットにとって2021年4月に公表したLyft, Inc.の自動運転部門であるLevel 5の買収に続く、大型買収案件となる。

買収完了後、CARMERAのチームはウーブン・プラネットの事業会社であるウーブン・アルファ株式会社(以下「ウーブン・アルファ」)の自動地図生成プラットフォーム(Automated Mapping Platform、以下「AMP」)チームと協働。ウーブン・アルファは、事業拡大に向けた新たな戦略領域を探索し、オープンソフトウェアプラットフォームのAreneやWoven Cityなどの革新的なプロジェクトを進めており、中でもAMPは、安全で快適な自動運転を実現するために重要な高精度地図の生成や更新、提供を行うクラウドソース型のソフトウェアプラットフォームとなる。

ウーブン・アルファは、道路や車線まで含むグローバル規模の高精度地図プラットフォームへとAMPを進化させ、それぞれの地域に適した高精度な地図を用いて安全な自動運転を支援することを目指している。今回の買収により、高精度地図の開発におけるトップクラスのエンジニアをチームに加え、研究開発から商業化への移行を加速するのに加え、地図の更新や変化点の管理、IoTセンシング技術など、CARMERAの洗練された技術を活用することも可能となる。

今後はCARMERAの知見を活かし、クラウドソース型のカメラから取得したデータを活用することで、従来の方法と比較してより低コストかつ迅速に変化点を抽出し、高精度地図を更新できるようになることで、AMPでは道路や車線、信号や道路標識などの変化点をほぼリアルタイムで地図に反映する。道路の区分や特徴などを包括的に地図に取り入れる機能の強化が可能となり、将来的には様々な地域における自動運転の商業化に繋げるとしている。

 

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