メルセデス・ベンツ、新型「Cクラス」発表 7月から先行予約開始

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メルセデス・ベンツ日本は6月29日、5代目となる新型「Cクラス」(セダン/ステーションワゴン)を発表した。全国のメルセデス・ベンツ正規販売店ネットワークを通じて7月下旬からC 200およびC 220 d各モデルの先行予約の受付を開始する。なお、セダンのC200及びC 220 dについては本年秋頃、C 200 4MATICは2022年第一四半期、C 350e 6については 2022年中頃、ステーションワゴンのC 200およびC 220 dについては2022 年第一四半期の配車開始を予定している。

 

 

【ISGとプラグインハイブリッドによる全モデル電動化】

新型Cクラスは ISG、もしくはプラグインハイブリッドにより全ラインアップが電動化されているのが大きな特徴。

 

C 200およびC 200 4MATIC各モデルには、エンジン単体で204PS(150kW)、300N・m を発生する、新型の1.5リッターの直列4気筒ターボエンジンの「M254」を搭載。C 220 d各モデルには、エンジン単体で 200PS (147kW)、440N・mを発生する、2.0リッターのクリーンディーゼル直列4気筒ターボエンジンの「OM654M」を採用している。両パワートレインとも、エンジンとトランスミッションの間に配置されるマイルドハイブリッドシステムのISGによって、短時間、最大で20PS (15kW)、200N・mのブーストが可能で、従来型のC 200と比較しても、エンジン、モーターの双方がより強力になっている。また、C 220 dでは、メルセデス・ベンツ初のクリーンディーゼルエンジンとISG を組み合わせており、スムーズな加速感と燃費の低減を実現している。

 

2022 年内の日本導入が予定されているC 350 eは、204PS(150kW)、320N・mを発生する新型1.5リッター直列4気筒ターボエンジンM254に、最大129PS(95kW)、440N・mを発生する電気モーターを組み合わせたプラグインハイブリッドモデル。内部に冷却システムを備えた 25.4kWh の大容量のリチウムイオンバッテリーを採用し、回生ブレーキによるエネルギー回収能力を高めるなどの結果、電気のみでの走行可能距離100km を達成している。

 

なお、全モデルで「9G-TRONICオートマチックトランスミッション」を採用しており、1速から9速までの変速比幅が広いことから、エンジン回転数が大幅に低減され、優れたエネルギー効率と快適性を実現した。

 

【ダイナミックで躍動感のあるエクステリアデザイン】

短いフロントオーバーハングと長いホイールベース、そしてリアオーバーハングの組み合わせや、パワードームを備えるスポーティなボンネットによりダイナミックなプロポーションと躍動感を演出。ウインドスクリーンとキャビンを大きく後方に置くことで、Cクラスらしい伝統的でスポーティなプロポーションと なっている。先代モデルと比較して全幅の拡大は10mmに抑えながら全長は65mm伸長。また、「Sensual Purity(センシュアル ピュリティ=官能的純粋)」というデザインの基本思想に基づき、ラインやエッジを大幅に削減し、曲線を描く彫刻的な面により特殊な陰影が生み出され、その中でサイドウィンドウ下端に近いショルダー部にフロントからリアまでを貫く「キャットウォークライン」と言う愛称を持つキャラクターラインを一本通すことで、車高を低く、スマートに見せる効果をもたらしている。

 

フロントエンドのヘッドライトは、新型Sクラス譲りの、先代より上下方向に薄く、エッジの効いたクールなデザインとなっているほか、緩やかな多角形のラジエーターグリルの中央にスポーティな印象を与えるスリーポインテッドスターを採用している。AMGラインを選択すると、よりダイナミックな下部が広がる台形型の「Aシェイプグリル」が採用される。このグリルにはマットクローム仕上げの小さなスリーポインテッドスターが無数に散りばめられている。リアエンドにも、新型Sクラス譲りの三角形で横に長い特徴的なデザインの2分割型のリアコンビネーションランプを装備し、よりワイドでシャープに見せるデザインを採用。Cd値はセダンが最小で0.24、ステーションワゴンが0.27とすることで、高水準のエアロダイナミクスを実現しており、省燃費性能も追求している。

 

 

【スポーティさを強調したインテリアデザイン】

新型Sクラスの要素を取り入れながら、Cクラスらしいスポーティさを加えたインテリアデザインを採用。ダッシュボードは上下2つの部分に分かれ、上部は翼のような形状に、航空機エンジンのナセルを想わせる丸みをつけたやや横長の新デザインの角型エアアウトレットを配置し、スポーティさを演出。下部には大きなインテリアトリムがあしらわれている。また、ドライバーを重視することでスポーツ感を強調するために、ダッシュボードと縦型の11.9インチのメディアディスプレイを6度ドライバー側に傾けた新しいデザインを採用している。運転席には、自立型でダッシュボード上部と大きなインテリアトリムの手前に浮かんでいるように見える、12.3インチの大型コックピットディスプレイを装備。コックピットディスプレイとメディアディスプレイは3つのスタイル(ジェントル、スポーティ、クラシック)と3つのモード(ナビゲーション、アシスタンス、サービス)の中から選択することでカスタマイズすることが可能となっている。

 

メルセデス・ベンツ最新世代のステアリングホイールを採用。ナビゲーションやインストゥルメントクラスター内の各種設定や安全運転支援システムの設定を全て手元で完結できる機能性も有している。さらに、従来はタッチコントロールボタンへの接触やステアリングホイールにかかるトルクで判定していたディスタンスアシスト・ディストロニック使用時のハンズオフ検知機能のために、新たにリムに静電容量式センサーを備えたパッドを採用することで、ステアリングホイールにかかるトルクがなくとも、ドライバーがステアリングホイールを握っていることが認識され、ディスタンスアシスト・ディストロニックの使い勝手を向上した。AMGラインを選択すると、よりスポーティーな左右、中央のそれぞれのスポークがツインスポークとなるステアリングホイールが装備される。

 

シートの調整スイッチやドアハンドルが配置されたフロントドアのブラックパネルは、エッジがクローム仕上げとなり、ドア表面から浮き上がるようなデザインとなっており、アンビエントライトの照明による上質感を演出する。改良された「アンビエントライト」は64色から選択可能で、単色の発光に加えて色の連続変化が可能なほか、乗車時には乗員を迎え入れる演出も設定されたほか、エアコンディショナーの温度設定に連動して青や赤に点灯する。また、ホイールベースは従来より25mm、後席レッグルームは21mm伸長され、後席のヘッドルームも13mm拡張されたため、後席の居住性が向上している。 

 

 

【最新の安全運転支援システムを採用】

新型Sクラスから搭載されるメルセデス・ベンツ最新の安全運転支援システムを採用。使用されるハードウェアは下記の通りとなる。

  • フロント長距離レーダー: 長距離 最大検知角度 9度、近距離 最大検知角度 90度
  • フロントマルチモードレーダー 2個 : 最大検知角度 130度
  • リアコーナーレーダー 2個 : 最大検知角度 130度
  • ステレオマルチパーパスカメラ : 最大検知角度 70度
  • 360度カメラ 4個 : 最大検知角度 180度
  • 超音波センサー 12個 : 最大検知角度 120度 (駐車支援に使用)

 

また、「アクティブステアリングアシスト」「アクティブエマージェンシーストップアシスト」「アクティブブレーキアシスト」「緊急回避補助システム」「アクティブレーンキーピングアシスト」「アクティブブラインドスポットアシスト」などには、従来に加えて新しい機能が追加となっている。

 

【対話型インフォテインメントシステム「MBUX」を採用】

12.3インチのワイドディスプレイを採用するインストゥルメントクラスターと、11.9インチの縦型ディスプレイを採用するセンターディスプレイの2画面を標準装備し、2018年の導入から進化を遂げてきた対話型インフォテインメントシステム「MBUX」を採用。。ボイスコントロールは「Hi, Mercedes」をキーワードとして起動。音声認識機能は多くのインフォテインメント機能(目的地入力、電話通話、音楽選択、メッセージ入力・読み上げ、気象情報)に加え、クライメートコントロール、各種ヒーター、照明など多様な機能にも対応している。また、音声認識だけではなく、タッチスクリーン、ステアリングホイールにあるタッチコントロールボタンでも様々な操作をすることが可能となっている。

 

【Dセグメント初のARナビゲーション】

日本で販売されるDセグメント乗用車で初のAR(Augmented Reality = 拡張現実)ナビゲーションを採用。車両の前面に広がる現実の景色がナビゲーション画面の一部に映し出され、その進むべき道路に矢印が表示される。

 

【生体認証(指紋、声)によるシートポジション等の設定】

ドライバーの指紋、声のいずれかの生体認証もしくはPINコードによる認証が可能。どちらかの認証により、シート、ステアリング、サイドミラーのポジションやコックピットディスプレイの表示スタイル、ペアリングした携帯情報端末、ナビゲーションのお気に入り設定などを統合して読み込むことが可能。

 

【DIGITAL ライト(ウルトラハイビーム付き)を装備】

左右のヘッドライトのDIGITALライトは、それぞれ照明モジュールを備えており、130万個の微小な鏡により光を屈折させることで照射方向を定めるため、片側のヘッドライトあたりの解像度は130万画素となるが、鏡が占める面積は親指の爪ほどの大きさとなっている。また、凹面レンズ「DIGITAL LIGHT」のレタリング、ブルーのアクセントも装備され、デザイン性も高められている。

 

【後輪操舵システム「リア・アクスルステアリング」を採用】

約60km/h以下ではリアホイールをフロントホイールとは逆方向に最大2.5度傾けることで、日常の走行シーンや、駐車する際には回転半径が小さくなるため、クルマが扱いやすくなる。約60km/hを超えると、リアホイールをフロントホイールと同じ方向に最大2.5度操舵することで、走行安定性を向上する。

  •  駐車モード:フロントホイールと逆方向に最大2.5度
  •  シティモード:フロントホイールと逆方向に最大2.5度(約60km/h 以下)
  •  高速域での走行安定性:フロントホイールと同方向に最大2.5度
  •  ドライビングダイナミクス向上:フロントホイールと同方向または逆方向に最大2.5度 (約60km/h 以上)

 

【テレマティクスサービス「Mercedes me connect」を標準設定】

自動車が通信することによりカスタマーの利便性を向上する先進的なテレマティクスサービス「Mercedes me connect」を標準設定。「24時間緊急通報サービス」などを最長10年間無償で提供する「安心安全サービス」、Send2Carなどを3年間無償で提供する「快適サービス」の2つのサービスカテゴリーから構成されている。

 

【価格(消費税込)】

  • セダン:654万円~684万円(一部未定)
  • ステーションワゴン:680万円~708万円
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