「Hondaビーチクリーン活動」15年で490トンのごみを回収

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ホンダは6月16日、砂浜の清掃活動「Hondaビーチクリーン活動」が本年で15周年を迎え、これまでに全国200カ所以上の砂浜で活動を行い、実施回数は約400回、総量490トンのゴミを回収したと公表した。具体的な活動としては、砂浜で目につく大きなゴミは手拾いし、手拾いが済んだエリアでゴミと砂を分類する「Hondaビーチクリーナー」を使用しゴミを回収。また、子どもを対象にした環境授業も展開している。

 

 

同社は2006年から砂浜の清掃活動「Hondaビーチクリーン活動」を推進し、漂着ゴミで溢れる砂浜を「技術の力でなんとかしてきれいにできないか」という想いで独自に開発した「Hondaビーチクリーナー」を使用し清掃活動を行ってきた。当初は従業員やOBなどわずか15人の「ビーチクリーンキャラバン隊」で開始したが、現在では全国のホンダ販売店などのホンダグループや地域住民の協力の輪が広がり、年間参加者7,000人を超える活動へと発展している。

 

また今秋には、「Hondaビーチクリーン活動」が15周年の節目を迎えるにあたり、車いすの使用者も参加できる「Hondaビーチクリーン・ユニバーサルプロジェクト」の実施を予定している。同社はこの新たな試みを通じ、砂浜を移動する喜び、海辺の楽しさを車いすで体感してもらうことで、ビーチクリーン活動から生まれるさらなる喜びの拡大を目指すと述べている。

 

【「Hondaビーチクリーナー」技術】

ホンダのATV(all-terrain vehicle、全地形対応車)技術者が、市場性調査の際に、さまざまなゴミが散乱している砂浜を見て“技術で海岸をきれいにしたい”と考えたのが、開発のきっかけ。「Hondaビーチクリーナー」は、砂浜での走行に適したATVを用いて、独自開発し特許を取得した機材を牽引し清掃を行う、ホンダオリジナルのシステムとなる。

 

<サンドレーキ:ゴミをかき集める熊手の役目>

 

底部の多数のピンが砂を掘り起こし、中に埋もれたゴミを回収。重量は約30kg、ピンの長さは砂の中に生息する生き物への影響が少ない10cm。

 

 

<サンドスクリーン(通称「バタバタ」):砂とゴミを分けるふるいの役目>

前部の鉄のバーが小さなゴミを砂とともに跳ね上げ、スクリーン(網)をバタバタと振動させて砂をふるい落とし、ゴミだけを回収する仕組み。重量は約70kg。砂浜への負荷を小さくするため、シンプルで軽量な構造。

 

 

<ゴミ回収ステーション:ゴミを回収・分別>

トレーラーの荷台にレール状のパイプを組んでゴミを回収。サンドレーキやサンドスクリーンで集めたゴミをここで回収し、スタッフの手で丁寧に分別。

 

 

<回転式スクリーン(通称「ぐるぐる」):砂とゴミを分けるふるいの役目>

回転式ドラムの中にゴミ混じりの砂をスコップで投入し、ぐるぐる回すことで砂をふるい落としてゴミを回収。サンドレーキやサンドスクリーンが使えない、砂が湿った波打ち際や海岸の隅でも使用でき、活動範囲を拡大。

 

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