国産から輸入車まで続々! 2021年~22年に登場が予想されるEV

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数年前までは限られたメーカーでしか販売されていなかったEV(電気自動車)だが、カーボンニュートラルや脱炭素社会実現に向けた取り組みの中で、自動車業界ではEVの開発に各メーカーが注力している。国内メーカーでも昨年はHonda e、今年に入ってからはマツダMX-30EVといったEVが誕生したが、2021年後半から22年にかけても多くの新型EVの登場が予定されている。今回は、国産・輸入車の中で発売が予定されているモデルをピックアップして紹介しよう。(編集部)

 

■国産車

・日産・アリア 2021年中頃

2020年夏に発表されたアリアは、すでに2021年中頃の登場が公表されているものの、折からの半導体供給不足の問題などから、発売時期が年後半になる可能性もある。

アリアは新開発のEV専用プラットフォームを採用し、ボディサイズは全長4595mm×全幅1850mm×全高1655mmと、現行エクストレイルと似たサイズ感となる。

パワートレーンは、2WDモデルとe-4ORCE仕様の4WDモデルを設定し、バッテリーはそれぞれ65kWh仕様と90kWh仕様を設定。e-4ORCEは、前後に合計2基の電気モーターを搭載し、それぞれのトルクを個別にコントロールすることを可能にした。先進安全装備プロパイロット2.0を装備するなど、日産の最新技術が凝縮された1台となる。

 

・トヨタ・bZ4X(ビーズィーフォーエックス)2022年

ハイブリッド車ではパイオニア的存在であるトヨタが、新EVシリーズとして満を持して投入するのが「TOYOTA bZ(トヨタ ビーズィー)」。シリーズ第1弾となる「bZ4X(ビーズィーフォーエックス)」は、パートナーの1社であるスバルとの共同開発によるSUVタイプのEV。トヨタ、スバルで共同開発したe-TNGA EV専用プラットフォームを採用し、電動化を得意とするトヨタ、すぐれたAWD技術を持つスバルが互いに強みを持ち寄り、快適かつ楽しめる走りを実現するとした。

また、トヨタはこれを皮切りに電動車のフルラインアップ化の一環として、2025年までにEV15車種を導入する計画を推進中で、そのうち新シリーズとなるTOYOTA bZについては7車種を導入する計画としている。

 

・スバル・ソルテラ 2022年

ソルテラは、トヨタと共同開発したe-SUBARU GLOBAL PLATFORMを採用した、新型SUVのEV。新プラットフォームは、フロント・センター・リヤなど数種類のモジュールやユニットを組み合わせることで、様々なバリエーションのEVを効率的に展開することを可能にする。

車名のソルテラ(SOLTERRA)は、ラテン語で「太陽」を意味する「SOL(ソル)」と、「大地」を意味する「TERRA(テラ)」を組み合わせた造語で、スバルでは、同社のSUVラインアップ「アセント」「アウトバック」「フォレスター」「XV」に加わる新たな選択肢として、2022年年央までに日本、米国・カナダ、欧州、中国等で発売予定としている。

 

・日産/三菱自動車・新型軽自動車EV 2022年

2019年に行われた東京モーターショーで公開されたコンセプトカー「IMkコンセプト」がベースになると見られる軽自動車EV。未だ詳しいスペックなどは明らかになっていないが、国や自治体の補助金を使った消費者の実質負担額は200万円以下を目指すとの声もあり、実現すればEVの普及にも大きく貢献しそうなモデルになりそうだ。

■輸入車

・BMW・iX  2021年後半

SUVタイプの新型EV「iX」は、2つの電気モーター、新しい充電技術や高電圧バッテリーを含めた第5世代の「BMW eDriveテクノロジー」を採用。370kW/500HPを超える最大出力を実現し、100kWhを超える容量の最新世代のバッテリーを搭載して、WLTPモードで600kmの航続距離を記録する。

また、新しい充電技術により最大200kWのDC急速充電が可能。それにより10分以内に航続距離を120km以上拡大することができ、40分以内に全容量の10~80%まで充電できるとしている。

 

・BMW i4 2021年~22年

BMW初の4ドアクーペのEV。最高出力390kW/530HPで、0-100km/h加速で約4秒を実現。モデルラインアップでは、最大590km(WLTPモード)の航続距離をカバーするとしている。

・ボルボ・C40 2021年秋頃

クロスオーバーSUVのEVで、ボルボで初めてEV専用車として設計されたモデル。緩やかな傾斜を伴うルーフラインと印象的なリアエンドデザインを特徴としている。新しいフロントデザインは、EVボルボの新しい顔を表し、ヘッドライトは最先端のピクセルテクノロジーを備えた。その他、Googleと共同開発されたAndroidオペレーティングシステムを採用した新しいインフォテインメントシステムや、ソフトウェアのアップデートをオンラインでできる。

 

また、このC40の発売を皮切りに、毎年1車種以上の新型EVを導入。2025年までにピュアEVの販売を35%以上に、2030年までにピュアEVのみを販売するブランドを目指すと発表されている。

 

・メルセデス・ベンツ EQS 2022年

EQSは、高級車向けEV用モジュラーアーキテクチャを採用する最初のモデル。ボディサイズは全長5216mm✕全幅1926mm✕全高1512mmで、EQS580 4MATICは、フロントとリアにモーターを搭載する4WDを採用。システム全体で最高出力385kW、最大トルク855Nmを発生して、0-100km/h加速4.3秒、最高速210km/hを実現する。

今後、この新しいEV用アーキテクチャを採用する「EQE」や「EQS」「EQE」のSUVモデルの登場も計画されている。

・フォルクスワーゲン・ID.3/ID.4 2022年

ハッチバックのEVとなるID.3は、全長4261mm×全幅1809mm×全高1552mmと、VWの看板モデルであるゴルフに近いボディサイズを実現。リチウムイオンバッテリーの容量によってグレードが異なり、45kWhのピュア、58kWhのプロ、77kWhのプロSの3種類をラインナップする。プロSはでは、フル充電での航続は最大550km(WLTP)を実現するとしている。

ID.3(左)とID.4

ID.4は、全長4584mm×全幅1852mm×全高1612mmと、輸入車の中ではコンパクトSUVに部類されるEV。最高出力204PS(150kW)の電気モーターと容量77kWhのバッテリーが搭載され、WLTPモードの航続距離は520kmとしている。

このほか、アウディ・Q4 e-tron、キャデラック・リリックといったEVも本国では発表されており、日本への導入も期待されるところだ。

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