【ヴェゼル新旧比較】フルモデルチェンジで新たに搭載された装備3 選

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2月の世界初公開後から大きな話題を集めたホンダ・新型ヴェゼルが、いよいよ4月23日に発売された。クーペを思わせるフォルムで大きくイメージを変えた内外装に目が行きがちだが、快適性などを高める装備も充実。今回は、新型から採用された装備に焦点をあてて、ヴェゼルの使い勝手や居住性について考えたい。

 

■新装備1:開放感を生むパノラマルーフ

調光可能なサンルーフを持つトヨタ・ハリアー、前席から後席まで広がる大型ガラスルーフが特徴のダイハツ・タフトなど、近年はサンルーフに個性が見られるモデルが多くなってきた。先代ヴェゼルにはサンルーフの設定は無かったが、新型ではPLaYに前後2分割された「パノラマルーフ」が標準装備されている。

パノラマルーフには、90%以上の紫外線と赤外線をカットするとともに、日射透過率を25%以下に抑える「Low-Eガラス」をホンダ車で初採用。シェードを開けたままでも暑さを感じにくく、従来のモデルでシェードを閉めた状態と同等の室内環境を実現したという。なお、リヤシート上部のサンシェードは脱着式となっている。

Low-Eガラスを採用。前後ガラスとも開閉はできない

フロント席は運転姿勢で正面を見た状態で空が見える視界を確保。リヤ席では、見上げると目の前に空が広がるように見上げ角を調整し、どの席に座っても爽快な視界と心地よい光を感じられるようになっている。

パノラマルーフはPLaYと他の最大の差別化装備となっていて、他グレードではオプションで選択することもできない。ディーラーなどで確認できる場合はぜひ実車で確認してほしい。

 

■新装備2:新設計のエアコン吹き出し口

エアコンの送風口にも工夫が見られる。カーエアコンは一つの風向に対して風量を調節し、集中的に吹き出すのが一般的だが、新型ヴェゼルにはL字型の穴から柔らかい風が吹き出す「そよ風アウトレット」が全車標準装備されている。

この新機構によって、フロント席乗員には直風を当てず、サイドウインドウに沿って後方に風が流れ、ルーフ内側と両サイドの内側に沿った形の空気の膜を作り出す。この膜が、夏の暑さや冬の寒さを軽減させ、リヤのエアコン吹き出し口と(ZとPLaYに標準装備)合わせて、冷暖房効果を高め、快適性をもたらしている。

そよ風アウトレットの調節ダイヤルは運転席と助手席側に配され、どちらかの乗員が暑かったり寒かったりした場合などでも、柔軟な使い方ができそうだ。

そよ風アウトレットを新開発。ダイヤルで風向を調整できる

 

■新装備3:予約クローズ機能付きパワーテールゲート

荷物の出し入れが多いSUVでは、荷室周りの高い使い勝手もクルマ選びのおける重要なポイントとなる。元々コンパクトSUVの中では、荷室の使い勝手に定評のあったヴェゼルだが、新型は「ハンズフリーアクセスパワーテールゲート(予約クローズ機能付き)」をZとPLaYに標準装備。足の出し入れで開閉が可能なほか、予約ボタンを押してクルマから離れると、テールゲートが自動で閉まりロックまで行う優れモノだ。

さらに、テールゲートには吊り下げ式トノカバーをタイプ別設定。吊り下げることで省スペースになるだけでなく、わざわざ引き出す手間がないので気軽に使うことができそうだ。

荷室の使い勝手も高められている

このほか、4つのCMOSカメラ映像を組み合わせ合成する「マルチビューカメラシステム」や、後方からの接近車両をドライバーに知らせる「ブラインドスポットインフォメーション」も新型ヴェゼルから新たに装備(ZとPLaYにメーカーオプション設定)している。 

今回紹介した新装備は、主に上級グレードのZとPLaYに装備されている。充実した装備を求めるのではあれば上級グレード、価格重視なら唯一のガソリンエンジンモデル「G(227万9200円)」、e:HEVのエントリーグレード「X(265万8700)」もラインナップされているので、ニーズや使い方によって最適なモデルを選んでほしい。

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