三菱ふそう、トラックおよびバスが2020年に海外最大市場のインドネシアと台湾でトップシェアを維持

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三菱ふそうトラック・バス(以下、MFTBC)は3月3日、ふそうブランド(以下、ふそう)のトラックおよびバスが2020年に海外最大市場であるインドネシアと台湾でトップシェアを維持したことを発表した。また、新型コロナウイルス感染症の影響で需要が落ち込む中、海外の主要市場でシェアを拡大した。

 

新型コロナウイルス感染症の影響により、トラックやバスの需要は全主要市場で軒並み落ち込んでおり、インドネシアでも市場規模は2019年比で51.7%となった。このような状況の中、ふそうはインドネシア市場で48.1%のトップシェアを維持し、前年からシェアをさらに拡大。これは、小型車部門が堅調に推移し、小型トラック「コルトディーゼル」のマーケットシェアが58%を記録したことなどが貢献した。中型トラック「フソウ」と「ファイター」が中型部門においてシェア22.4%を占めた。

 

現地販売代理店で合弁会社のPT Krama Yudha Tiga Berlian Motors(以下、KTB社)は、ソーシャルディスタンスのガイドラインを速やかに徹底し、オンラインイベントや出張メンテナンスサービス、インドネシア最大のECサイト「トコペディア」でのオンライン販売を展開し、カスタマーとのつながりを強める取り組みを進めている。

 

 

台湾では、2020年のふそうブランドの市場シェアは32.2%となり、29年連続でトップシェアを維持。インドネシアに続く規模の輸出市場である台湾では、政府による効果的な措置により、新型コロナウイルス感染症の拡大の抑止に成功しており、現地の産業活動は比較的安定して推移し、商用車の需要減退は抑えられ、小型部門ではふそうがトップの地位を維持した。2020年の台湾市場では、販売台数が7000台を超えた商用車ブランドはふそうのみで、これは現地販売代理店で合弁会社のダイムラー・トラック・アジア台湾による、新型小型トラック「キャンターPRO 5」(車両総重量5トン)の販売が好調だったことなどが要因となっている。最終的にふそうは同国の小型トラック市場のシェア38.1%を占めた。台湾では60年以上にわたりふそう車両を販売しており、現在、同市場で最も充実した商用車販売・サービスのネットワークを有している。

 

台湾とインドネシアにおける好業績に加え、2020年には大多数の重要輸出市場でシェアを拡大した。世界的な景気後退により販売台数は全体として減少した一方、欧州ではシェアを前年から7%近く伸ばして26%となり、オーストラリアでは2019年から1.6 %増の13.1%となるなど、主要市場で好調な業績を達成した。欧州では、MFTBCは小型車の販売に注力しており、都市封鎖やソーシャルディスタンスの中、「ラストワンマイル」配送のニーズなどが追い風となり、ケニア(27.7%)、シンガポール(19.1%)、ニュージーランド(14.8%)などの重点市場でもシェアを拡大した。

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