ボルボ、日本の電動化戦略を加速、販売方法でも新しい価値提案にチャレンジ

all 業界ニュース

スウェーデンのボルボ・カーズは3月2日、グローバル向けに発表を行ったが、これを受けてボルボ・カー・ジャパンは3月3日にオンラインで記者発表を行い、日本市場の今後の電動化戦略について発表した。

日本でもプレミアムEV市場のリーダーを目指す

ボルボ・カー・ジャパンのマーティン・パーソン社長は、まずグローバルでの直近のボルボ車販売の状況を説明。2020年下半期は営業利益95億SEK(スウェーデン・クローナ)、販売台数39万1751台で、過去最高のパフォーマンスであったと紹介。さらに2021年の世界セールスも前年比30.2%上昇と、好調な販売が続いていることをアピールした。

そして、この背景としてはプラグインハイブリッドの「リチャージ」ラインナップ販売台数が2020年下期は前年比約3倍と伸長したことを挙げ、さらに欧州ではEV&PHEVのシェアが急増していることを紹介。ちなみに2020年12月期のデータとして、EV+PHEVのシェアはオランダ72%、ノルウェー87%、スウェーデン49%、ドイツ26%、イギリス23%、うちEVのみではオランダ69%、ノルウェー67%、スウェーデン19%、ドイツ14%、イギリス17%となったとしている。

このようなデータから、パーソン社長は「世界的には確実に純粋な化石燃料のクルマは終焉に向かい、電気自動車へのシフトが進んでいる」とし、2030年までに完全な電気自動車メーカーになるという今回のスウェーデン本社の発表は「世界のプレミアムEV市場のリーダーになるということ。それは、日本でもプレミアムEV市場のリーダーになるということ」と説明。現状ではEV化が遅れている日本市場だが、例外ではないということをアピールした。

22年以降も毎年新型EVを導入

続いて、21年秋に発売予定の新型ピュアEV「C40」のデザインプロトタイプを披露。販売はオンライン販売のみで開始し、最初の100台は新しいスタイルのサブスクリプションとすることを発表した。「3ヵ月経てば解約も自由という、お客様にとって魅力的なパッケージで提供します。これこそがパーソナルな移動の自由。多様化するお客様に、よりわかりやすく、選びやすく、購入しやすく、無駄な時間や手間を省くサービスを提供していく」としている。

そして「C40を皮切りに、日本の電動化戦略も加速します」と宣言。「既に日本市場では全モデルにPHEVを揃え電動化の第1ステージは完了している。これからが第2ステージ。来年以降も毎年1車種以上の新型EVを導入し、2025年までにピュアEVの販売を35%以上に、そして2030年までにピュアEVのみを販売するブランドに進化する」と、今後の取り組みを披露。さらに「今回C40を新しいサブスクリプションスタイルを含め100%オンラインで販売するように、我々は販売方法でもまったく新しい価値の提案にチャンレンジしていく」と意気込みをみせた。

C40デザインプロトタイプ

Tagged