車内のウイルスを撃退!抗ウイルス機能付きのエアコンフィルターに交換しよう

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新型コロナウイルスの感染拡大は、なかなか止みそうにもない。完全に終息するまでには、まだまだ時間が掛かることだろう。ワクチンの接種には期待がかかるが、日本ではそれもまだ先の話。今後、変異種が広がる可能性もあり、予断は許されない。

そのような状況下で、日常の中で感染を予防するのは大変難しい。普通の人が出来るのは、外出をなるべく控え、マスクをして手洗いやうがいを徹底することぐらいだ。そして移動の際は、電車やバスなど混雑しやすい公共交通手段での移動をなるべく避けたいところである。

このため、密を避ける移動手段として見直されているのが自家用車だ。これなら少なくとも陽性者との接触は避けることが出来る。だが、それでも完全というわけではない。ウイルスは空気中にも浮遊しているし、洋服にも付着しているかもしれない。

そこで注目したいのが、クルマの「エアコンフィルター」である。これは名前の通り車内・車外から取り込まれる空気を綺麗にするものだ。20年以上前は一部の高級車にしか装備されておらず、要はフィルターなしのエアコンが大半だったのだが、今ではほとんどのクルマのエアコンにフィルターが装備されている。

交換の目安は、1年に1回または走行1万キロ。グローブボックスの奥に装着されている車種が多く、交換も容易だ。しかし、直接目に触れないこともあって、意識したことがない、交換したことがないという人も多いだろう。

抗ウイルス剤で活性を抑え、感染を防止

さて、このエアコンフィルター、純正・社外品も含め、各社から様々なタイプが登場している。防塵はもちろん、花粉、脱臭、抗菌などの機能を有するものが多いのだが、ここで注目したいのは「抗ウイルス機能」を搭載したものだ。構造としてはフィルターにポリフェノールなど抗ウイルス剤が塗布されており、捕集したウイルスの活性を抑えるというものである。カー用品店やホームセンターでは、デンソーやボッシュ製の商品が販売されていることが多い。

デンソーの市販エアコンフィルターは、標準タイプの「クリーンエアフィルター」と上級タイプの「クリーンエアフィルタープレミアム」があるが、どちらも抗ウイルス機能を持っている。プレミアムの方は、さらにビタミンC放出、アレル物質抑制、ペット臭脱臭の機能が追加されているので気になる人はこちらでも良いが、抗ウイルス機能だけに着目すれば、標準のクリーンエアフィルターでも十分だ。

デンソー「クリーンエアフィルター」

ボッシュは「アエリスト」シリーズの名称で販売。標準が「アエリスト・コンフォート」、中級が「アエリスト・フリー」、そして高機能型が上級の「アエリスト・プレミアム」の3タイプ。このうち「プレミアム」に抗ウイルス機能が搭載されている。アレル物質抑制機能も備えられているので、より安心だ。

ただし、いずれの商品も新型コロナウイルスに効果があると実証されているわけではない点には注意が必要。ウイルスといっても非常に多くの種類があるからだ。使用されている抗ウイルス剤が効くウイルスもあれば効かないウイルスもあるだろう。新型コロナウイルスの場合どちらかはまだ確実なことは言えない。しかし、無いよりはあった方が安心できるのは確か。さらにこれから花粉の時期も迎えるから、この機会に交換しておくのもお勧めだ。

新型N-BOXユーザーは「くるますく」にも注目

一方、新型N-BOXのユーザーにお勧めなのが、昨年末のマイナーチェンジ時に純正アクセサリーとして発売された「くるますく」だ。これは標準装備のエアコンフィルターに重ねて設置するもので、メッシュ状のアルミで出来ており、見た目は非常にシンプルだが、車内空間に浮遊しているウイルス飛沫をエアコン内気循環により、15分間で99.9%以上除去するというから頼もしい。

白が標準のエアコンフィルター、グレーのものが「くるますく」。かぶせるだけと装着は簡単

先に紹介したエアコンフィルターは薬剤によってウイルスを抑えるのに対し、この「くるますく」は車体の防錆にも使われているリン酸亜鉛化処理を用いることで特殊な表面形状を形成し、その表面突起よってウイルスにダメージを与えるのが大きな特徴だ。薬剤を使用しないため耐性ウイルスが生じるリスクもないのもポイントだろう。ただ抗ウイルス効果を発揮するのは内気循環モードに限られ、外気循環だと効果が得られない点は注意したい。

価格は7040円(税込)で、交換時期の目安は1年または1万5000km。現在は新型N-BOXのみの適用だが、今後は他車種への適用に拡大していく予定だから、N-BOXのみならずホンダユーザーは注目しておいて欲しい。

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