【秋のキャンピングカー特集2020 バンレボ】創業から30周年 ユーザーオリエンテッドを追求

レジャー キャンピングカー

(本稿は新聞「週刊Car&レジャー」2750号(2020年9月)に掲載)

今年創業30周年を迎えた「バンテック新潟」は、小型貨物自動車(4ナンバー)登録初の2段ベッド仕様モデル「VR」など、確かな技術力で今やバンコン(バンコンバージョン)の定番にもなった4ナンバーキャンピングカー市場を牽引してきた。オリジナル架装車両「VanRevo(バンレボ)」ブランドは、日常使いにも優れるサイズ感のバンやミニバンをベースとした、キャンピングカーをラインアップ。内外装を過度に加飾せず、シンプルで飽きのこないデザインとマルチな使い勝手を追求することで、車中泊をすることが多いユーザーから選ばれている信頼性の高いメーカーだ。今回はこの中から、主力モデルの「MR」、「ディアリオ」、「VR」の魅力を紹介する。


MR  都市部で暮らすキャンパーに最適な万能モデル

多人数乗車や両側スライドドアなど、ファミリーカーとして高い使い勝手を誇るミニバン。このミニバンをベースとし、室内は車中泊を快適に行える装備が充実したモデルが「MR(Minivan Revolution)」シリーズだ。トヨタ・ヴォクシー/ノア、エスクァイア、および日産・セレナをベースに架装を施し、トップグレードの「MR」、装備類を厳選した「MR-2」、水回りを排したシンプルな「MR-S」の3タイプを設定している。

ベース車に設定のある燃費性能のすぐれたハイブリッドモデルや、ガソリン車なら4WDを選ぶこともできるのも特徴で、生活環境やニーズに合わせた選択も可能。キャブコン(キャブコンバージョン)やハイエースベースのバンコンでは大きすぎるが、軽キャンパーでは物足りないというユーザーにぴったりの1台となっている。

最上級グレードのMRは、室内後部の両側面にキャビネットを配し、右にビルトイン電子レンジ、左にシンク&シャワーフォーセットを装備。また、冬期の車中泊には欠かせないFFヒーター、サブバッテリーなどの電装類が標準装備なのもうれしい設定だ。さらに、キャビネット上部や下部などに細かな収納スペースが設けられており、限られたスペースを有効活用するアイデアも満載。日常での使い勝手を損なうことなく、車中泊に適した装備が厳選されている。

待望のポップアップルーフもオプション設定

MR-2は、MRからアッパーキャビネットを無くしたモデルであるが、オプションでシンクや、電子レンジ、FFヒーターなどが用意されているので、必要な装備のみ追加も可能。自分流のキャンピングカーを仕立てたいというニーズに向いている。

MR-Sは価格を抑えたシンプルなモデルで、MRと同様のベッド展開が簡単に行えることに特化したレイアウトを実現。日常使いがメインで、たまに車中泊をするといったライトユーザーにおすすめだ。

フルフラットなベッド展開に特化したMR‐Sセレナの室内空間

さらに、MR-2とMR-Sでは、ベース車両としてセレナも設定。セレナには、高速道路での渋滞走行や長距離巡航でドライバーの安全運転を支援する同一車線自動運転技術「プロパイロット」が採用されている。快適な車中泊環境と、最新鋭の安全装備を求めるユーザーにはおすすめのモデルだ。

待望のポップアップルーフもオプション設定

また、MRシリーズにもVRやディアリオに搭載されるポップアップルーフがオプションで選択できるようになった。ルーフ部分のロフトベッドは、2000mm×1000mmで大人2名の就寝にも対応。MRシリーズは大人2名就寝なので、ポップアップルーフを搭載することによって大人4名の就寝を可能としている。

ルーフ内は大人2名の就寝も可能

加えて、ルーフを閉じた状態では全高2000mm未満、登録は5ナンバーとなるため、ポップアップルーフを選択しても一般的なミニバンと同様の使い勝手を実現していることも大きなポイントとなっている。

【車両概要】

ベース車両:トヨタ・ヴォクシー/ノア/エスクァイア、日産・セレナ

乗車定員/就寝人数:4〜5名/2名(ポップアップルーフは4名)

登録ナンバー:5

全長×全幅×全高:4695mm×1695mm×1825mm(4WD:1865mm)※

価格:MR-S=335万5000円~▽MR-2=341万円~▽MR=407万円~(ノア/ヴォクシー)(すべて税込)

※表示はトヨタ・ヴォクシー/ノア/エスクァイア

 

VR  多彩なバリエーションで幅広いニーズに対応するロングセラーモデル

「VR(VanRevolution)」シリーズは、トヨタ・ハイエースと日産・NV350キャラバンをベースに、2列シートで5~6名乗車できるスタンダードモデルの「タイプ1」と、3列シートを備え7~9名乗車の「タイプ2」の二つのフロア形状を採用。普段使いからトランスポーターまで、あらゆるニーズに応えるバンレボブランドを象徴するモデルだ。

バンレボブランドを象徴するモデルのVR

VRのバリエーションは、各ベース車のサイズ違いによって名称も異なり、「470」はロングボディ・標準幅、「480」はロングボディ・ワイド幅、「510・520・540」はスーパーロングをベースにしている。名称に「h」が付くモデルはハイルーフ仕様、「p」はポップアップルーフ仕様となっている。この中から、レイアウトによって「タイプ1」と「タイプ2」に分類される。

タイプ1の室内には、セカンドシートにゆったりサイズのREVOシートを採用。走行時には前向き乗車、シートを後ろ向きに展開すればリヤベンチと組み合わせて対面のテーブル展開が可能となっている。ベッド展開も容易な上、ベッドマットをすべてキャビネットに収納すれば、ハイエース/キャラバンならではの広大な荷室が出現し、様々な用途に対応する。

会話も弾む対面式ダイネット

特に、駐車場の制約などで大きいクルマが置けない都市部では、小回りが効くサイズ感のモデルが好まれる。その中で、同シリーズの原点でもある4695mm×1695mm×1980mmのロングボディ、標準幅、標準ルーフの「VR470 タイプ1」、そして乗車人数を増やした「タイプ2」は、扱いやすさの点ではベストといえるモデルだ。

【車両概要】

ベース車両:トヨタ・ハイエース、日産・NV350キャラバン

乗車定員/就寝人数:5~6名/5名※

登録ナンバー:4※

全長×全幅×全高:4695mm×1695mm×1980mm※

価格:344万5200円~(税込)※

※表示はVR470タイプ1、乗車定員、登録ナンバー、車両サイズ、価格帯はベース車両の各ボディタイプや仕様によって異なる。

ディアリオ  快適装備充実の上級モデル

トランスポーターとして手軽に使え、豊富なオプションで自分好みカスタムできるVRシリーズに対し、FFヒーターや電子レンジ、冷蔵庫など、車中泊をより快適にする装備を標準搭載している〝全部乗せ〟モデルが「ディアリオ」だ。近年増加しているフル装備仕様を望む声に応えるとともに、VRの優位性と充実装備が融合した上級モデルとして、初心者からベテランユーザーまで幅広い支持を集めている。

フル装備仕様で幅広いニーズに対応するディアリオ

ベース車両はトヨタ・ハイエース、日産・NV350キャラバンの両車両に対応。ワイドボディ・ハイルーフをベースにした「ワイド(ハイエースのみ)」、標準ボディ・標準ルーフがベースの「バン」と、これにポップアップルーフを備える「ポップ」の3タイプが設定されている。

ウッド調の家具が上質な雰囲気を演出

レイアウトは、VRと同様に前向き2列シートのタイプ1、前向き3列シートのタイプ2を設定。室内は両サイドにキャビネットを配置し、上フタ式冷蔵庫と電子レンジを装備するほか、ベバスト製FFヒーターなど、このクラスのバンコンでは通常オプションとして扱われるものが標準装備される豪華な仕様になっている。加えて、140Wソーラーパネルや大容量の2000Wインバーターといった電装品も装備されるので、電子レンジや冷蔵庫をエンジンが停止した状態でも安心して利用できる。

上フタ式冷蔵庫

加えて、2段ベッドマットを標準装備し、大人3名、子供2名の計5名に対応するので、ファミリーでの車中泊ユースにも最適。快適に車中泊を行える装備が充実した豪華仕様だからこそ、オプション選びに不安のある初心者ユーザーにもぴったりの1台と言える。

電子レンジ

【車両概要】

ベース車両:トヨタ・ハイエース、日産・NV350キャラバン

乗車定員/就寝人数:7名/6名※

登録ナンバー:8※

全長×全幅×全高:4695mm×1695mm×2100mm※

価格:609万4000円~(税込)※(

※表示はNV350キャラバン、ポップアップルーフ仕様車、乗車定員、登録ナンバー、車両サイズ、価格帯はベース車両の各ボディタイプや仕様によって異なる。

人気のオプションを標準装備した30周年記念モデル

バンテック新潟は30周年を記念してディアリオ、MR、VRに装備を充実させた30周年アニバーサリーモデルを設定した。各モデルは、ETCユニットやバックアイカメラ、7インチワイドフルセグチューナー内蔵ナビゲーションを装備すると共に、人気のオプション装備を搭載したお得感満載のモデルだ。

VRは、サブバッテリーシステムをはじめ、外部AC100V入力やACコンセント、バッテリーチャージャーの電源設備を揃えると共に、エンジンが停止していてもカーナビを利用できるメインバッテリーとサブバッテリーの切り替えスイッチを搭載。さらに、室内の快適性を高める遮光1級カーテンやLED室内照明、リヤスピーカー等も装備した。

MRは、VRと同じくカーナビの切り替えスイッチをはじめ、温冷蔵庫(14L)、150Wソーラーパネル、リヤフリップダウンモニターを搭載し、室内の使い勝手を向上。さらに専用のフロアカーペットで質感も高めた。

もともと装備が充実しているディアリオは、リヤスピーカーとカーナビの切り替えスイッチを搭載し、フル装備仕様の魅力に磨きをかけた。

 

【車両価格】

30周年アニバーサリーモデル=VR470タイプ1(NV350バージョン)=440万円▽MR(ノア/ヴォクシー)=407万円▽ディアリオバンタイプ1(NV350バージョン)=410万円

※ベースモデルによって車両価格は異なる。

 


関連リンク

バンテック新潟ホームページ

 

 

 

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