メルセデス・ベンツ、「Eクラス」をマイナーチェンジし、エクステリアデザインを一新

自動車 新車情報

メルセデス・ベンツ日本は9月10日、マイナーチェンジした新型「Eクラス」を発表し、全国のメルセデス・ベンツ正規販売店ネットワークを通じて予約注文の受付を開始した。なお、納車は9月から順次予定している。

 

今回のマイナーチェンジでは、新世代ステアリングホイールを初採用したほか、対話型インフォテインメントシステム「MBUX」や安全運転支援システムを最新のシステムにアップデートするなど、安全性と快適性をさらに向上し、デザインを一新して生まれ変わった。

 

【シャープでダイナミックな印象に一新されたエクステリアデザイン】

エクステリアデザインは、シャープでダイナミックな印象に一新され、さらにAMGラインエクステリアが標準装備(一部モデルを除く)となって、スポーティな印象を向上した。ラジエーターグリルは下部が広がる台形となるとともに、クローム仕上げのダイヤモンドグリルを採用し、バンパー下部左右に2本のフィンが配置されるなど、個性が強められている。

 

E 450 4MATIC エクスクルーシブには、メルセデス・ベンツ伝統の「スリーポインテッドスター」が輝くボンネットマスコットを採用し、緩やかな多角形のラジエーターグリルとフロントバンパー下部にはクローム仕上げが施されている。さらにEクラスセダンでは、リアエンドのデザインも刷新され、2分割型リアコンビネーションランプを採用している。

 

インテリアでは、ナビゲーションやインストゥルメントクラスター内の各種設定や安全運転支援システムの設定を全て手元で完結できる機能性を有した、同社初となる新世代のステアリングホイールを採用。「スポーツ」各モデルとメルセデスAMG各モデルには3本のツインスポークを、E 450 4MATIC エクスクルーシブにはブラックアウトされたスポークを採用している。さらに、従来はタッチコントロールボタンへの接触やステアリングホイールにかかるトルクで判定していた、ディスタンスアシスト・ディストロニック使用時のハンズオフ検知機能のために、新たにリムに静電容量式センサーを備えたパッドを採用したことにより、ステアリングホイールにかかるトルクがなくとも、ドライバーがステアリングホイールを握っていることが認識され、ディスタンスアシスト・ディストロニックの使い勝手を向上している。

 

加えて、従来ピアノラッカー調のトリムが採用されていたE 200とE 220 dのセンターコンソールには、新たにインストゥルメントパネルに採用されるインテリアウッドトリムと同様のウッドトリムを採用することで高級感を高めている。

 

【効率性・快適性・高性能化を実現したパワートレイン】

「E 200 スポーツ」および「E 200 4MATIC スポーツ」には 1.5 リッター直列4気筒ターボエンジン「M264」と「BSG」、「48 V電気システム」などの新技術を採用することにより、効率性、快適性、高性能化を同時に実現したパワートレインを搭載している。「M264」エンジンは単体で最高出力 184PS(135kW)/最大トルク 280N・m を発生する。

 

「E 300 スポーツ」には、E 200と同じ「M264」の中でも、排気量が2.0リッターとなる直列4気筒エンジンを搭載。ツインスクロールターボチャージャーと可変バルブリフトシステム「CAMTRONIC」を採用し、低回転から高回転まで伸びやかな加速を可能にしている。

 

「E 450 4MATIC エクスクルーシブ」には、新たにコンパクトな3リッター直列6気筒ガソリンエンジン「M256」とともに、「ISG(インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター)」、「48V電気システム」などの新技術を搭載することにより、効率性、快適性、高性能化を同時に実現した。エンジン単体で最高出力367PS(270kW)/最大トルク500N・mを発生する。

 

「E 220 d スポーツ」には、最高出力194PS(143kW)/最大トルク400N・mを発生する2.0リッター直列4気筒クリーンディーゼルターボエンジンを搭載。

 

「E 350 de スポーツ」には「E 220 d スポーツ」に搭載されるクリーンディーゼルターボエンジンに最高出力122PS(90kW)/最大トルク440N・mのモーターを組み合わせ、システム総合の最高出力は306PS(225kW)/最大トルクが700N・mとなり、パワフルでスムーズな加速を実現している。電気モーターのみで走行可能な航続距離は最長50km。

 

「E 350 e スポーツ」には、最高出力211PS(155kW)/最大トルク350 N・mを発生する2.0リッター直列4気筒ターボエンジン「M274」が搭載され、E 350 deと同じモーターが組み合わされており、最高出力122PS(90kW)/最大トルク440N・mを発生し、システム総合の最高出力は320PS(235kW)/最大トルクが700N・mとなる。電気モーターのみで走行可能な航続距離は最長51km。

 

【対話型インフォテインメントシステム「MBUX」に日本初のARナビゲーションを採用】

インフォテインメントシステムは、12.3インチの大型ワイドスクリーン2画面を標準装備しているほか、対話型インフォテインメントシステム「MBUX」を採用している。人工知能による学習機能を最大の特長としており、特定のユーザーに適応する個別対応能力を備え、音声認識機能は多くのインフォテインメント機能(目的地入力、電話通話、音楽選択、メッセージ入力・読み上げ、気象情報)に加え、クライメートコントロール、各種ヒーター、照明など多様な便利機能にも対応している。また、タッチスクリーン、ステアリングホイールにあるタッチコントロールボタン、センターコンソールにあるタッチパッドでも様々な操作をすることが可能となっている。

 

さらに、日本で販売される乗用車で初のAR (Augmented Reality = 拡張現実) ナビゲーションを採用しており、車両の前面に広がる現実の景色がナビゲーション画面の一部に映し出され、その進むべき道路に矢印が表示されることにより、より直感的にどの道路に進むべきかを判断することが可能となっている。

 

【最新の安全運転支援システムを標準装備】

最新の安全運転支援システムが全てのモデルで標準装備されており、「アクティブブレーキアシスト (歩行者/飛び出し/右折時対向車検知機能付)」を装備しているのに加え、新たに停車時にドアを開けようとした際、後方から障害物が迫っている場合の警告機能を採用した。時速2km/h以上で後方から歩行者や自転車、自動車などが近づいている場合、ドアミラー外側にある警告表示灯が赤く点灯し、さらに乗員がドアハンドルに手をかけた場合、音と表示で乗員に警告を促す。

 

【テレマティクスサービス「Mercedes me connect」を標準設定】

「24時間緊急通報サービス」などを最長10年間無償で提供する「安心安全サービス」、Send2Carなどを3年間無償で提供する「快適サービス」、メルセデス・ベンツ24時間コンシェルジュサービスを1年間無償で提供する「おもてなしサービス」の、3つのサービスカテゴリーから構成されるテレマティクスサービス「Mercedes me connect」を標準装備している。

 

【メルセデスAMG「Sモデル」をラインアップ】

新型Eクラスには、「メルセデスAMG 53シリーズ」とトップパフォーマンスモデルの「メルセデスAMG 63シリーズ」の中でも最速モデルである「Sモデル」がラインアップされる。

 

「メルセデスAMG 53シリーズ」は、直列6気筒エンジン、ISG(インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター)、48V電気システムおよび電動スーパーチャージャーを組み合わせ、さらに可変トルク配分を行う、パフォーマンス志向の四輪駆動システム「AMG 4MATIC+」を採用するなど走行性能を追求する一方、快適性能も維持したトータルバランスに優れたモデルとなっている。直列6気筒エンジン「M256」は、エンジン単体で最高出力435PS(320kW)/最大トルク520N・mを発揮し、ISGにおいては、最高出力22PS(16kW)/最大トルク250N・mを発生するシステムに加えて、低回転域で過給を行う「電動スーパーチャージャー」を搭載している。また、トランスミッションは、ダイレクト感のある素早いシフトチェンジと高い伝達効率を実現した電子制御式9速トランスミッション「AMGスピードシフトTCT(トルク・クラッチ・トランスミッション)」を搭載している。

 

エクステリアデザインは、縦にルーバーが入った「AMG専用ラジエーターグリル」を採用し、リアにはボディ同色のトランクリッドスポイラーリップが装着され、専用デザインの大型リアディフューザーとクローム仕上げで円形のデュアルエグゾーストエンドが採用されている。

 

「Sモデル」においては、エアロダイナミクスやサスペンションの改良、そして四輪駆動システムやESP®の制御を変化させるAMG DYNAMICSの導入など、全方位に渡る進化を遂げた。フロントグリルには縦にルーバーが入った「AMG専用ラジエーターグリル」を採用したほか、形状を変更したジェットウイング形のフロントエプロンとシルバーシャドウ仕上げのフロントスプリッターは、エアインテークの大型化とともに、フロントアクスルに働く揚力を大きく低減するよう改良された。リアエプロンはセダン、ステーションワゴンとも形状を変更することで、ボディの幅を強調するとともに、エアロダイナミクスを向上する効果をもたらしている。また、サスペンションではパフォーマンスに加え、快適性も大きく向上。スプリングのチューニングには3つの段階が用意され、選択されたドライブモードと走行状況に応じて切り替わるようになっている。ドライブモードは6モードが設定されている。

 

パワートレインは、最高出力612PS(450kW)/最大トルク850N・mを発揮する4.0リッターV8直噴ツインターボエンジン「M177」が搭載され、ダイレクト感のある素早いシフトチェンジと高い伝達効率を実現した電子制御式9速スポーツトランスミッション「AMGスピードシフトMCT(マルチ・クラッチ・テクノロジー)」が組み合わされている。

 

<価格(消費税込)>

769万円~1,912万円

 

 

Tagged