GM、米の電気・燃料電池トラックメーカー・ニコラと戦略的パートナーシップを締結

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ゼネラルモーターズと米国の電気・燃料電池トラックメーカーであるニコラコーポレーションは9月8日、電動ピックアップトラック「ニコラBadger」「ニコラTre」「ニコラOne」「ニコラTwo」「NZT」を含む、ニコラのプログラムを通じたコスト削減を実現する戦略的パートナーシップを締結したことを発表した。契約の一環として、ニコラはGMの「アルティウム」バッテリーシステムとハイドロテック燃料電池技術を利用することが可能になり、GMにとっても電動ピックアップトラックの商業化に向けての重要なマイルストーンとなると述べている。

 

ニコラは、20億ドルの新規発行普通株式と引き換えに、各種技術提供やGMのグローバルな安全性テストの結果、有効性が確認された部品やコンポーネントを入手することが可能となり、GMにおいては同契約1年後から2025年6月までの段階的なロックアップ条項が適用され、電動ピックアップトラック「Badger(バジャー)」のバッテリー式電気自動車および燃料電池車の設計、認証や検証および製造を行う。

 

なおニコラは、今後「Badger」の販売とマーケティングを担当し、「Nikola Badger」ブランドを保持。「Badger」は2020年2月10日に初公開されており、12月3日~12月5日にアリゾナ州で開催される「ニコラワールド2020」で一般公開し、生産は2022年後半に開始する予定としている(生産工場は後日発表)。

 

GMは今回の契約について、自社の燃料電池技術の利用をクラス7および8のセミトラック市場に拡大するもので、ハイドロテック燃料電池システムの大量商業化を意味しており、複数の輸送や定置型およびモバイル電源のエンドマーケットでさらなる成長の機会があると見込んでいると述べた。

 

GMの会長兼CEOメアリー・バーラ氏は「この業界をリードするディスラプターであるニコラとの戦略的パートナーシップは、GMの新型『アルティウム』バッテリーとハイドロテック燃料電池システムの広範な展開を継続するものです。私たちは、バッテリーと燃料電池のコストを削減し、収益性を高めるために規模を拡大しながら、複数の大量生産のEVセグメントで存在感を高めています。さらにGMの電動化技術ソリューションをヘビーデューティークラスの商用車に適用することは、ゼロエミッションの未来という私たちのビジョンを実現するためのもう一つの重要なステップです」と語った。

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