コンパクトSUVの既成概念を覆す、ヤリス クロス発売

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トヨタは8月31日、乗る人の個性やライフスタイルを彩る都市型コンパクトSUV、ヤリス クロスを発売した。新型車はヤリスシリーズならではの軽快な走りと先進の安全・安心技術、低燃費を継承し、これからの時代に求められるコンパクトSUVの新たな価値を提案している。

■洗練と力強さを表現したデザイン

エクステリアは、アクティブで洗練されたバランスの良いプロポーションを追求。フロントビューは、中央部、ロア部、フェンダーから立体的な造形を作り出し精悍な印象を高めた。フロント部からリヤコンビネーションランプまで、高い位置で一気に通り抜ける水平基調の軸でSUVらしい力強いサイドビューとした。リヤビューはスクエア形状の中央部と大きな開口のバックドアが機能性の高さを訴求。大きく張り出したフェンダーが、フロント部同様に力強さを表現している。

リヤビューも力強い

インテリアは、センターコンソールからディスプレイオーディオ(DA)にかけて、縦方向の流れを強調することで力強さを表現。インフォメーションディスプレイやメーター類、DAを上方に配置したことや、ヘッドアップディスプレイの採用により、ドライバーの視線移動を最小限にとどめ、運転に集中できるようにした。インストルメントパネル上部はソフトパッドを、ドアトリムには新素材フェルトを採用することで、上質かつ心地よい室内空間を実現した。

ドライバーの視線移動を最小限にとどめた計器類の配置
落ち着いたトーンのインテリアカラーも用意

■ゆとりがあり多彩なアレンジ可能なラゲージ

もちろん、SUVとしてユーティリティも高いレベルにある。ラゲージスペースのデッキボードは上下調節式で、下段時はクラストップレベルの荷室容量390リッターを実現。スーツケース(110リッター)2個または、ゴルフバッグ(9.5インチ)2個を収容可能とした。

 

ラゲージスペースを有効に活用できる

後席は4:2:4分割可倒式。デッキボードはコンパクトSUV初の6:4分割式。ユーティリティフックとフレックスベルトを組み合わせることで、多彩な“積み方”が可能で、幅広い用途に応えられる。また、バックドアはスマートキーを携帯し、リヤバンパー下に足をかざすと自動開閉する、ハンズフリーパワーバックドアを、トヨタコンパクトSUVとして初めて設定した。

なお、ラゲージスペースの寸法は、長さ(奥行き)82㎝(5名乗車時)、幅1.4m、高さ73.2㎝(デッキボード下段時は85㎝)となっている。

■ドライバーの意図通りに、クラスを超えた走り

車体の骨格はヤリス同様、コンパクトカー向けTNGAプラットフォーム(GA-B)を採用。軽量かつ高剛性、低重心なボディで、最適化されたサスペンションにより、ヤリスシリーズならではの“軽快なハンドリング”と“上質な乗り心地”を両立させた。また、運転中の車両の挙動も安定し、安心かつドライバーの意図通りで心地よい、クラスを超えた走りを実現した。

パワーユニットは、ガソリン(直列3気筒1.5リッター)+ダイレクトシフト-CVTと、ハイブリッド(同1.5リッター+モーター)を設定。ハイブリッドモデルは、力強くシームレスな走りだけでなく、クラス世界トップレベルの低燃費(30.8㎞/リッター。WLTCモード走行時)を実現した。

ガソリン/ハイブリッドの全グレードに4WDを設定。ガソリン車にはトヨタコンパクトSUV初のマルチテレインセレクトを採用。三つの走行支援モードを持ち、オフロードや滑りやすい路面での走破性を向上させた。

マルチテレインセレクト

ハイブリッド車は、後輪用に独立したモーターを持つ電気式4WD(E-Four)をトヨタコンパクトSUVで初設定した。また、4WD車には下り急勾配を低速で走行できる、ダウンヒルアシストコントロールが標準装備される。

■トヨタ初採用の機能も。充実の先進運転支援機能

ヤリス同様、最新のトヨタセーフティセンスやセカンダリーコリジョンブレーキ、トヨタチームメイト等多くの安全運転支援機能を備えている。

トヨタセーフティセンスはXグレード“Bパッケージ”を除き標準装備され、このうちプリクラッシュセーフティは歩行者検知(昼夜)および自動車運転者検知(昼)だけでなく、右折時の対向直進車や右左折後の横断歩行者も検知対象とした。

また、前方に対象物がある状態でアクセルが必要以上に踏み込まれた場合、加速を抑制する低速時加速抑制機能や、歩行者との衝突回避の操舵により車線からの逸脱を抑制する緊急時操舵支援機能、全車速追従機能付のレーダークルーズコントロール、レーントレーシングアシスト、アダプティブハイビームシステム(オプション)等を採用した。

ロングドライブを快適にするレーダークルーズコントロール(全車速追従機能付)

さらに、トヨタコンパクトSUVでは初めてセカンダリーコリジョンブレーキを採用。エアバッグセンサー作動時に、自動的にブレーキと制動灯を制御することで車速を落とし、二次衝突被害軽減に寄与する。トヨタ初採用の機能では、高速走行中に強い横風を検知すると車線からの逸脱を抑制する“横風対応機能付き”のS-VSCが全車に標準装備された。

S-VSCは横風にも対応するようになった(トヨタ初)

ヤリス同様、駐車時の運転操作をステアリングだけでなく、アクセル、ブレーキまで制御し支援する、トヨタチームメイト“アドバンストパーク”をハイブリッド車にメーカーオプションで設定した。

この他、運転席6ウェイパワーシート(一部グレードに標準装備)や、運転席へのスムーズな乗り降りをもたらす運転席ターンチルトシート(メーカーオプション)、ステアリングヒーター(同)、シートヒーター等快適装備も充実させた。

この他、ハイブリッド車には、アクセサリーコンセント(AC100V/1500W)をメーカーオプションで設定。電気製品を使用できる他、停電等の非常時には電源にもなる。さらに、ディスプレイオーディオと車載通信機を全車に標準装備し、スマートフォンと連携可能になり利便性を高めている。

【希望小売価格(カッコ内は4WD)】

[ガソリン]X“Bパッケージ”:179万8000円(202万9000円)/X:189万6000円(212万7000円)/G:202万円(225万1000円)/Z:221万円(244万1000円)

[ハイブリッド]HYBRID X:228万4000円(251万5000円)/HYBRID G:239万4000円(262万5000円)/HYBRID Z:258万4000円(281万5000円)

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