オートキャンプ白書2020の表紙

JAC『オートキャンプ白書2020』発行、キャンプ参加人口が7年連続で前年増

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日本オートキャンプ協会(会長:明瀬一裕、JAC)は7月13日、2019年のオートキャンプ状況を分析した『オートキャンプ白書2020 〜好調続くオートキャンプ〜』を発行した。

同白書は、オートキャンプが国民的レジャーとして確立しはじめた1986年に創刊。オートキャンプ参加人口が年間1500万人に達した90年代のアウトドアブーム、その後の減少期から現在にいたるオートキャンプの活動状況を記録してきた。

 

ソロキャンプ人気で新規参加人者が増加

2019年のオートキャンプ参加人口は、キャンプシーズンである夏から秋にかけて、大型の台風が上陸するなど天候に恵まれなかったものの、キャンプ需要は一層の伸びを見せ、前年比1.2%増の860万人(推計)となり、7年連続で前年を上回った。

この要因についてJACは、キャンプ歴1年のビギナー層が増加したことに加え、キャンプの平均回数が3.7回から4.4回に伸びたことに注目。また、「ソロキャンパーが増えた」とするキャンプ場は51.7%と18年から15.5ポイント伸びる等、特に動画共有サービス「YouTube」のソロキャンプ配信で興味を持ったユーザーの新規参入もキャンプ人口増加につながったと分析している。

ソロキャンプと並んで近年伸びているのがキャンプ場の「平日利用」だ。「平日利用が増えた」と答えたキャンプ場は47.0%と前年を12.2ポイント上回った。その背景には、ファミリー層に比べ比較的自由度の高いソロキャンパーが、静かに過ごせる平日のキャンプ場を利用する傾向が増えたことが一因となった。

一方、キャンプに使用するクルマについては、「ミニバン」(33.4%)、「ステーションワゴン」(15.5%)、「オフロード型4WD/SUV」(3.9%)の上位3種に変動はないが、4位は「軽自動車」(7.2%)となり、18年まで4位だったセダン(6.2%)は6位へ後退。同行者別の「使用車種」を見ると、「ひとり(ソロキャンプ)」では1位のバイクに続き軽自動車が2位となっており、こちらもソフロキャンプ人気がクルマの小型化を押し上げているとみられる。

ダイハツ・タフトのキャンプイメージ

キャンプニーズに呼応した軽クロスオーバーが近年は人気だ(写真はダイハツ・タフト)

ダイハツ・タフトの荷室イメージ

キャンプ道具も満載できる軽クロスオーバーの荷室(ダイハツ・タフト)

 

新型コロナウイルス感染拡大の影響

今回の白書では、新型コロナウイルスの感染拡大がキャンプ業界にどう影響したかを特別レポートとしてまとめている。

2020年の冬は、近年の冬キャンプ人気の高まりから例年になくキャンプ場は賑わっていたが、新型コロナウイルスの感染拡大により、4月7日に緊急事態宣言が発令されると状況は一変。キャンプ場の営業状況は、4月5日時点での「通常営業」は57.9%だったのに対し、緊急事態宣言発令後の同月24日の調査では14.8%、5月14日には9.7%と閉鎖するキャンプ場が増えていった。

今後は、スタッフの健康チェックやマスクの着用、手洗い消毒の徹底、受付にはシールドの設置等、できる限りの感染予防の措置を行いながら、営業していくことになる。またJACは、コロナ時代のオートキャンプ運営を確立するための指針として、キャンパーおよびキャンプ場を対象としたガイドラインを発表。積極的な活用と協力を呼びかけていく。

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