仏グループPSA 新型コロナウイルス感染拡大に対し、社会的ニーズに応えるための対策を実施

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グループPSAは、新型コロナウィルス感染拡大の状況を踏まえ、それに対抗するために、社会的ニーズ(健康維持、介護等)に応えるための対策を実施することを決定したと発表した。

 

【社会的ニーズ(健康維持、介護等)に応えるための対策】

◆自己防衛と援助:マスクや医療機器等の提供

約40万枚のマスクを病院、救急施設や自治体に寄付したほか、グループ内の医療施設主導によって、ミラノ、マドリード、フランス国内のミュールーズにも医療装備(AED=自動体外式除細動器や応急措置キット、手袋等)の寄付が推進された。

 

◆移動手段の提供:医療従事者へ車両の提供

<医療従事者にカーシェアリング車両を提供>

Free2Move(フランス主導で展開しているGroupe PSAのカーシェアリングサービス)を利用し、病院の職員や医療従事者に対し、パリ、マドリード、リスボン等の都市内のGroupe PSA保有車両を提供。

<オペルファイナンスから医療機関に無償で車両貸与>

オペルファイナンスは、自社代車在庫または貸出車両在庫から医療機関に対し無償で車両貸与を実施し、オペルオーナーである医療従事者に対しては原価にて車両メンテナンスを提供。約400台がサービス対象として利用される見込みとなっている。

<医療従事者のモビリティの保証にメンテナンスとスペアパーツ事業を継続>

  • もっとも移動手段を必要とする医療従事者とその他カスタマーのモビリティを保障するため、アフターセールスとスペアパーツ事業については、各国ディーラーネットワークの状況に応じて継続。フランスでは、現状、プジョー、シトロエン、DS、オペルの販売店合わせて500拠点で営業を継続しており、引き続き必要とするカスタマーに対しメンテナンスとアフターセールスを提供できる状況にしている。
  • スペインでは、グループPSAとその販売網は、車両を提供することで医療従事者のためのモビリティの保障を継続している。また、モロッコでは50台のプジョー車両が政府に寄付されている。

 

◆専門知識の応用:人工呼吸器と、3Dプリンタによるバイザーの製作

<自動車設計技術の応用:ポワシー工場で人工呼吸器の製造を準備>

  • グループPSAは、フランスの3社(Air Liquide、Schneider Electric、Valeo)と共同で1万台の人工呼吸器を、4月上旬から5月中旬完成をめどに50日以内で製造するというプロジェクトを推進している。
  • グループ自社のポワシー工場では、人口呼吸器の本体部分の製造に乗り出すべく、ワークショップを開催。Air Liquide(エール・リキード)のアントニー工場には、ボランティア社員が派遣され、人工呼吸器の生産力向上に貢献している。

<自動車設計技術の応用:ブラジルで3Dプリンタによるフェイスシールドを製造>

グループPSAのブラジルブランチでは、3Dプリンタを使用して、感染患者と接触を余儀なくされる医療従事者が利用するためのフェイスシールドのパーツ製造に着手しており、出来上がったフェイスシールドは公的な医療施設に寄付される予定となっている。

 

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