豊田通商、独自のコイル製法を保有するアスター社に出資

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豊田通商は、革新的モーターコイルであるASTコイル(アスターコイル)技術を保有する株式会社アスター(以下、アスター)の第三者割当増資を引き受け、2019年6月に同社に出資したと発表した。なお、アスターは、ASTコイルの量産体制を整えるため、2019年6月に秋田県横手市に新工場を設立し、ASTコイルの量産体制構築に取り組んでいる。

 

アスターは、電動化の進展によりモーターの利用が広がり、モーターを効率よく駆動させるためのエネルギーの効率化という課題を解決するために、従来の巻線コイルにはない、形に自由度をもたせた成形を特徴とするASTコイル技術を開発。それにより、モーター内の導体占積率を飛躍的に向上させることが可能となり、高出力化・小型化・低抵抗化による高効率のモーター設計を実現することが可能となったと説明している。

 

豊田通商は、重点分野であるネクストモビリティ戦略の一つとして「電動化の加速への対応」を進めており、今回のアスターへの出資によって、ASTコイルの本格的な事業化支援を通じて、低環境負荷社会への貢献を目指すのに加え、次世代車載モーターへの搭載を実現することで、モビリティをはじめとした電動化の主要部品である高性能なモーターの安定供給を進め、さらには産業用モーターへの用途展開を進めていくと述べている。

 

【「アスター」会社概要】

  • 車名:株式会社アスター
  • 代表者:代表取締役 本郷 武延
  • 設立:2010年1月
  • 所在地:秋田県横手市柳田12-3
  • 事業概要:自動車関連部品製造販売、産業機械装置の開発・製造販売、医療機器の製造、LED照明機器の開発・製造販売、融雪シートの開発・製造販売
  • 従業員数:96名
  • 資本金:9,000万円
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